16ー20 クラスメイトに死ねコールをされたので飛び降りた
家に帰った。
「優、退院おめでとう。」
また母親に祝って貰った。
「うん」
「一ついいことがあるの」
「何?」
「こっち来て」
「・・・っ」
あれは母が怒っている時だ。母は怒る時に俺を真っ直ぐに見つめるようにして怒って来る。
「うん」
怒られることに慣れてるけど、時間が取られるのがなぁ、
「いい加減にしなさい!!」
「・・・」
「なんで、優は命をお粗末にするようなことをするの!!」
いや、お粗末にされてたんだけど、
「私はあなたが生まれて来た時、本当に嬉しかった」
それはあなたの嬉しいことですよね。俺には関係ないっす。
「お父さんも私もあなたは私たちの宝なの!!だからもうあんなことはしないで」
物扱いしてるから、息子はその宝は壊れるんだよ。
「・・・分かりました」
「分かりましたじゃない!!」
話は続く。
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17
・・・本当にこの家から出たい。
俺には味方がいない。
妹も味方だと思ってたし、今は味方なのかも知れない。けれど、前科が多過ぎる。
この家も周りも、死ぬかごめんなさいのどっちか極端過ぎるだろう。
「お兄ちゃん・・・部屋入るね」
妹が勝手に部屋に入って来た。
「どうしたの?」
「お兄ちゃん、お願い。もう死ぬような無理をしないで」
お前もか、
「お兄ちゃん、私ずっと虐めてたし、素直に慣れなかったけど、本当はお兄ちゃんのこと大好きなの。」
「・・・」
「お兄ちゃんが落ちたって聞いて、気を失って聞いて私は、私は」
妹は泣き出す。
意味がわからない。自分達で死ねとか食べろって言って来たくせに、
マジで終わってるなこの家。
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18
過去編
お兄ちゃんは家族から大切にされて居ない。
対して私は甘えられている。
私は正直そんな状況が嫌だった。
お兄ちゃんは大切にされない、夜ご飯も抜きにされると悲しそう顔をしている。
やり過ぎだと思うし、私だけって思われるのが嫌だった。
その日、私が学校で問題を起こして、初めて親に怒られた。
でも、私が悪いわけじゃ無かった。でも親は私のことを聞いてくれなかった。
悲しかった、私はお兄ちゃんにもその話をした。
お兄ちゃんは真剣に聞いてくれて、妹は悪くないと言ってくれた。
思わず我慢してた涙が溢れて、お兄ちゃんに抱きついた。
「お兄ちゃん、ごめんなさい」
「えっどうしたの?」
「お兄ちゃんは、こんなにも優しいのに、私ばっかり、私ばっかり甘えてばっかりで」
溢れて居た思いが出ていた。
「お母さんとお父さんは関係ないよ。妹は甘えていいの、どんなに親が俺に厳しくて、妹は優しくても。俺だって大切な妹には甘えて来て貰いたいから」
そう言ってくれた。
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19
私は家族でお兄ちゃんに甘えることが大好きになって居た。
だから、あの時嫉妬した。
お兄ちゃんの横に、お兄ちゃんに甘える女の子が居た。
だから私は振り向いて欲しくて、お兄ちゃんに少し激しく言って、
いつまにかお兄ちゃんを死ぬとか平気で言うようになってしまった。
そして、本気でお兄ちゃんがキモく見えて居て、お兄ちゃんが倒れた時、家族で冷たさを思い出してようやく、お兄ちゃんへの気持ちも思い出した。
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20
過去編
優が生まれてから私は大変だった。
直ぐに無くし、急に起きるし、勝手に色んなものを食べようとするし、
正直直ぐ産まなきゃよかったと思った。そしてお父さんに言われた。
男の子はそんなに可愛いくないけど、女の子なら可愛いと思うぞと言われて、私も同意した。
そしたら、本当に女の子が生まれて来て、お父さんも優には放置気味だったが、妹の方には積極的に見て居た。
私達は妹は大切に育てようとすることに決めた。
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