誕生日の前夜に思うこと。18歳の終わり、21歳の始まり
神永 遙麦
誕生日の前夜に思うこと。18歳の終わり、21歳の始まり
溜まりに溜まったノートを整理していると、日記が出てきた。18歳最後の日に書いた日記が、授業のメモの隅に書かれていた。
あの日は授業が終わった後、友達とデスティニーランドで遊びに行った。何なら次の日も遊ぶため、贅沢にもホテルに一泊して。私の誕生日の前日から。
キャイキャイと買い物をした。1日目が終わる頃、私はノートの整理をするフリをして、ノートに思いの丈を綴った。
「もう少しで18歳が終わる。あと15分で終わる。
なぜこんなにも気がはやるのだろう。あと10分。
『18歳』という夢のような1年。19歳になってから1年も経てば『花の10代』が終わる。
20歳になってから半年経てば、3年生になる。本格的に就活が始まる。まだ遊んでいたいのに!」
ここで日記は終わっている。確か0時ピッタリに、友達とパーティをした。私の誕生日パーティを。
もう3年の秋。未だに就活はしていない。何かと後回しにしてしまっている。なすべきことに目を向けないことで、時を留めようとしている。
分かっているよ。
私が蹲っていようが、寝そべっていようが、時の流れ続けている。むしろ、加速している。
変わることが怖いを「今」のままでいい、変えたくない。変わり続ける時代、私はきっと溺れ死ぬ。
分かっているよ。このままじゃダメなんだと。だからこそ、何かをしなくてはいけない。
今年で21歳になるんだから。
誕生日の前夜に思うこと。18歳の終わり、21歳の始まり 神永 遙麦 @hosanna_7
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