第6話友達

S高から転校生が来た。


「たける!」


転校生は、自己紹介の時間に健を泣きながら抱きしめていた。


「痛い!いてー!バカ野郎!骨折れるだろ!さとる!」


転校生の正体は健とバッテリーを組んで全国制覇した高梨サトルだった。


「健!痩せたな?」


「お前は太ったな!」


健は、まんざらでも無い顔をした。


昼休みに屋上で四人が集まった。


ん?四人?


健、サトル、真希、舞だった。


「ってか、何でS高から転校して来たんだよ?俺に啖呵切って推薦で入った元女房。」


「健、俺を許してくれよ!俺が間違ってた。強豪に入らなかったお前の気持ちが分かったよ!」


健は、そっぽを向いた。


「聞いてあげなよ健!」


真希が言った。


「オッス!マネージャー!」


「どうせ、先輩のシゴキに耐えられなかったんだろ?」


健は、正座をしてるサトルに聞いた。


「S高校は、悪魔野球部なんだ。詳しくは言えないが。また、バッテリー組もうぜ健!ここではエース何だろ?」


「一日で辞めた。」


舞が呟いた。


「は?」


サトルは、失神してしまった。


救急車で運ばれるサトルを見て健は情けねーと言って教室に戻って行った。


「健!」


「何だよ?真希?セックスさせてくれる気になったか?」


「情けないのは健だよ!弱虫!意気地なし!」


パンと乾いた音がした。


健は、真希の頬を平手打ちしていた。


「あ!」


「健のバカ!最低!」


舞は、唖然としていた。


修羅場だ。


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