第5話誘惑

舞は、一人でトレーニングしてる健を見て


「孤高な天才。」


と呟いた。


「ねぇ、S高校ならうちの親のコネで転校できるよ。」


休憩中の健に舞は言った。


「S高校かぁ~良いね。」


「転校する気ない返事。」


舞は、笑いながら言った。


「甲子園が全てじゃない。」


健は、舞を見て言った。


「プロ目指してるの?」


「分からん。」


舞は、健の引き締まった二の腕を掴んで


「しない?」


と聞いた。


「何を?」


「セックス。」


健は、腰を叩いて


「悪い腰の具合が悪いから。」


と練習に戻って行った。


絶対落とす


と舞は決めた。


舞は、某大手芸能事務所から誘いを受けている。


真希の顔が浮かんだ。


別に芸能事務所に興味は無いが真希に勝つためにはステータスかなと思っている。


最近、徐々に真希は売れ始めている。


舞の中で何で?と思う反面、納得もしている。


一度見たら忘れられないあの顔。


「なぁ!キャチボール出来るか?」


「出来るよ。」


幸せ。


こんな男、今までいなかった。


みんな舞と付き合って高級アクセサリーを手に入れたと思っている。


最低な男ばっかりだった。


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