『怪獣 ジセーのクー』 中の3
赤地警部は、この話の作者、やましんさんを、静岡署に呼んだのである。
『やましんさん、一応、初めから、起こったことを話してくれませんかね。』
『咜らない、と、約束したら、話します。』
『はあ? そいつは、わたしの一存だからなあ。』
『なら、話さない。毎晩夢でいじめられ、びーちゃんにいじめられ、蓄えももはやなく、ついに、まさしく、これまでなのに、そのうえ、咜られるのはいやです。安倍川に沈みます。』
『あのね。なにか、悪いことしましたか?』
『いえ。』
『なら、咜られないですよ。』
『そうかなあ。歩き方が悪いとか、前向きでないとか、紙パンツのはき方が悪いとか、また、あの怪獣との対応が悪いとか、言われそうだしなあ。あなた、かなり怖そうだし。』
『警部は、優しいですよ、ぼくと違って。ふん?😠💨 さあ、話してください。』
『わ、こわ!😱 ま、いいでしょう。あの時は、午後7時5分あたりでした。直前に時計をみましたから。確かですよ。で、ちょうど、はなぐり崎の辺りに来たときです。なんか、異臭がしました。軽くですがね。なんという、か、お魚がやや腐ったみたいな。ひどくはなかったけど。すると、現れたのです。あやつが、わ〰️〰️〰️、咜らないでぇ〰️〰️! 食べないで〰️〰️😲』
『いま、咜るべきコンテンツはありません。食べたりしません。で?それで? なにが出ましたか?』
『怪物です。たぶん。だって、見た目は人間大ですが、カメレオンさんみたいに、なが〰️〰️い、真っ赤な舌をだして、巻きついてきたんです。動けません。あとしばらく、気持ち悪かった。‘’食べるから辞世の句を詠め‘’と言います。気に入ったら助けるとも。』
『気に入られた?』
『たぶん。むちゃくちゃ詠みましたけど。そもそも、俳句とか和歌とかは下手くそだし。』
『なんと、言いましたか?』
『んなもん、覚えてるわけ無いでしょ。』
『さわりだけでも。重要ですよ。』
『えと、たしか、‘’ジセーのくもせいじのくも、ただのくよ。秋の海辺かな。‘’ あら、違ったかな。まあ、そのあたり。そういえば、名前は、クーと言ってました。』
『言った、んですね。しゃべった?』
『はい。なんだか、異世界から旅しているとか。はあ。あほみたいな話しですよね。あ〰️〰️、咜らないで〰️〰️〰️。咜らないで〰️〰️。』
『あなた、咜られ恐怖症ですか?』
『トラウマですよ。心的外傷後ストレス障害。』
『あんた、そんな高尚なもんか!』
『ほら、咜ったあ〰️〰️😱』
『感想です。単なる感想ですよ。しかし、ほんとかいなあ。』
すると、他の刑事さんが、駆け込んできた。
『また、殺られました。』
『なに? どこで?』
『伊豆です。』
『ふうん。やましんさん、また、呼びますよ。たぶんね。』
『いえ、遠慮します。』
『ばかもん!』
『ほら、怒ったあ。』
😠💨
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