2日目1 派生解放
サバイバル2日目 07:30
「ひっ…お化けだらけ」
地上カメラのモニタを覗き込んだ
うーん、やはりこうなったか。
昨晩に就寝する前に…いや、詳細は伏せるが素晴らしい憩いの時間を始める前に俺は地上監視ソフトの通知音を切っていたのだが、一晩明けてみるとご覧の大盛況である。
日が落ちても
まあ、一晩も撃退せずに放置していたら、当然こうなるだろう。
さて、こうなると
小鬼どもは手にした棍棒で
しかし、いくら突破されないからと言って、こんな気持ち悪い光景がずっと続くのは御免被りたいな。
と言うわけで、もちろんこうなった場合の事は昨日から考えてある。
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討伐Lv6
討伐ポイント 43Pt
《コモンスキル》
棒術1
射撃2
操縦1
《レアスキル》
修理2
DIY1
《ユニークスキル》
タレット4
掲示板1
─────────────────────
『射撃』の方が伸びが悪いのはもう一つ理由がよく分からないが、『タレット』が順調にレベルアップしたおかげで追加のタレットをあと二つ設置できるのだ。
そして、その設置位置は…
このボックスもコンクリートの土台に埋め込まれているので、まあタレットの発射反動に十分耐えてくれるだろう。
…よし、問題なく設置できたぞ。
さっそく駆除していこう。
映像の中で音もなく横薙ぎに斉射される5.56㎜弾と、それを受けてバタバタと倒れ伏す小鬼の群れ。
…うーん、カメラ映像はタレット側からではないため、これは感覚的になかなか難しい作業だぞ。
タレットの銃身が向いている方向を頼りに、大体の感覚でやっていくしかない。
ほどなく、
反対側をどうしようかと思案していると、好都合なことに残りの小鬼どもは敵愾心に燃える顔付きでセンサーボックスに向かってくるので、これも難なく…いや多少手こずりながらも駆除することができたぞ。
「やったぁ〜!
…うーん、
地上カメラの解像度では
もちろん、厚さ40cmの耐爆コンクリート壁が5.56㎜弾ですぐにどうにかなるとは思わないが…自分の拠点を自分で傷つけるという行為自体に、なんとも言えない気持ち悪さがあるのだ。
…それに、これを年単位で続けていれば、さすがの耐爆コンクリート壁でも深刻なダメージになるかも知れん。
さりとて、俺が24時間モニタに張り付いてタレットを操作するわけにもいかんし…
うーむ、なにか策を講じねばならないな。
こんなことなら、対ゾンビ想定プレッパーのように高圧電気柵で
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討伐Lv8
討伐ポイント 98Pt
《コモンスキル》
棒術1
射撃2
操縦1
《レアスキル》
修理2
DIY1
《ユニークスキル》
タレット5
┗
掲示板1
─────────────────────
…なんか、解決したっぽいぞ。
『タレット』のレベルが5に達したことにより、スキルの派生モードが生えてきた。
もう名前からして
屋上のタレットを
「朝ごはん出来たよ〜」
「…ん、ちょうど片付いた」
…おお、俺の日常的な朝食はいつもシリアルかせいぜいパンを焼くぐらいだったと言うのに、
テーブルの上には茶碗に盛られた飯、味噌汁、焼き魚に卵焼きに、ほうれん草の胡麻和えまであって、皿数といい色合いといい素晴らしい。
うーん、俺が地上を掃討している間これほどの朝食が出来上がるとは、手際の良さにも驚かされるな。
…そして美味い。
こりゃあ、毎度の飯を食うだけでも相当に生活の質が上昇するぞ。
「次の交換タイムは調味料も揃えたいし〜、お味噌は赤味噌も欲しいなぁ〜。お買い物時間が短いから、お野菜はリストアップしといてぇ〜…あ! 圧力鍋が無いから欲しいのとぉ〜、あとあとお菓子作るのに軽量カップとかホットプレートとか…」
タタタタタタタァン! タタタタタタタタァン!
おっ、PCデスクのスピーカーから銃声が聴こえてくる。
見ると『
斉射を受けた小鬼どもは数匹が絶命に至らず地面でもがいているが、追撃の銃弾がバラ撒かれてすぐに動かなくなった。
…ふむ、俺が狙うよりも効率は悪そうだが、それでもこうして自動で
狙いが悪い分は屋上タレットの数を増設して補うことにしよう。
俺はスキルレベル分だけタレットを設置できるので、あと二つある空き枠を使用して
よし、これで屋上中央に設置したタレットよりも近距離に対して俯角を取れるし、いずれ『タレット』のスキルレベルが上がったら残りの二隅にも設置して全周囲防御を完成させよう。
「はい! 次の交換タイムはこれでお願〜い」
俺は
えーと、なになに…生鮮食品に加えて調理器具そのもののリクエストも多いな。
なるほど、料理が出来る人間からすると俺の拠点はその面でも不十分だったか…準備不足と能力不足を指摘されているようで、プレッパーとしても耳が痛いところである。
…まあ、言い換えれば
「…
「えへへ、それはねぇ…」
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