第157話 宝石を手に入れます
ごごご、ごめんなさい!
今日の朝投稿していないのに、今気づきましたあああ! 今後は手動だけじゃなくて予約も掛けときます!
本当にごめんなさい!
もちろん今夜も投稿しますので! お待ち下さい><
~~~
やがて、みんなで魚とりや魚釣りになる。
1000年間人間がやってこなかった川なんで、魚が釣りとかに全く警戒がない。
自然破壊などもないので生態系も豊かで、入れ食いだった――主にオックスさんと、さくらくんが。――あとリッカが。
リッカが素手で獲った魚を掲げる、鮎っぽい。
彼女は何故か、わざわざ私の方を向いて言った。
「『獲ったどー!』」
私は、リッカに釣果を見せられながら水の中をバシャバシャするだけ。
私も手で獲ってるから、釣果って言っていいのかわかんないけど。
「わっはっは、スウはボウズかあ」
リッカは3匹も獲ってる。
ちなみに命理ちゃんは、早々にオックスさんに魚穫りを止められていた。
確かに命理ちゃんがあのまま続けちゃうと釣果とか呼べず、漁獲量とかになってしまう。
バーサスフレームで魚獲ってるようなもんだし。
私は、逃げていく魚を見ながら呻いた。
「むう・・・」
なぜか私にだけ、魚の警戒心がやたら強い。
毒電波でも出ているのだろうか。
私は見つけた魚に近づくが、やっぱり逃げられる。
・・・・イラ。
「〖念動力〗」
「あ、ズルい!」
鱗が光った辺りの水ごと持ち上げると、どでかいシャケみたいなのが獲れた。
リッカがなんか文句言ってたけど知らない。
「魚獲りにルールなど無用、バーリトゥードなのだ」
「〖水生成〗」
「あ、ズルい!」
「最高の褒め言葉だよ――あれ?」
するとリッカの指から、水がチョロチョロ出るだけ。
「あっはっは、そりゃそうだよ。いくら水が作れても川の水を操作出来ないなら魚は獲れないじゃん〖念動力〗」
「こ、この〖水生成〗ってあんまり水が操作できない・・・・生み出した水を動かすのがせいぜい・・・温度とか変えられないし・・・川の水に生み出した水が混ざったら操作できなくなるし! スウ、ズルいー!」
「最高の褒め言葉だよ」
「ヌググ!」
こうして釣果は私7匹、リッカ4匹という結果になった。
「勝った。量もサイズも。さてリリース」
「バーベキューをするぞー」
オックスさんが、時空倉庫に用意しているらしいキャンプ用のバーベキューを用意しだした。
「え、食べるんですか? ――これ食べられるの? イルさん」
『イエス、マイマスター。日本の物とは異なりますが、ここに捕獲されている魚は地球と同じ種です。――スズキ、アユ、シャケ、マス、イワナなどと、ほぼ同じ遺伝子を持つ魚たちです。――遺伝子のスキャンの結果、この1000年でもそれほど変化はありません。MoBの影響もありません――元々MoBは、人にしか影響を及ぼしません』
「なるほど。まあ、平安時代の魚が現代で食べられないなんて話はないもんね。MoBが悪さしないなら、余計問題ないし。――じゃあお弁当をつまみながらバーベキューかな?」
「そういう事なら、ウチはちょっくら基地のお店でお肉買ってくるわー――」
リあンさんが立ち上がった。
「スウ、バイク貸して」
「あ、はい」
私は以前マイルズの勧めで買ったバイクを、バーサスフレーム用の倉庫から取り出す。
銀河連合で免許を取るのは簡単だった。
いかついバイクに水着で乗るリあンさんは、カッコ良かった。
私が乗ると、スッゲー情けない姿にしかならないのに・・・なんでだ。
リあンさんが颯爽と街の方へ消えていった。
オックスさんが、見事なナイフさばきで魚を食材にしていく。
「空、〖冷却〗できるか?」
「できるよー?」
「鮎の刺身を作ってみようと思う、ちょっと凍らせて寄生虫を処理してくれないか」
「おっけえ」
そんなやり取りに、イルさんドローンの声がした。
『この星には人間に寄生する寄生虫はいませんし、魚の寄生虫も新鮮なら内臓にしかいないので、内臓を処理すれば大丈夫ですよ』
「おっ、マジか。本当に人間が住みやすい惑星なんだな。MoBがいなきゃ永住したいくらいだ」
「残念だねえ」
星ノ空さんも残念そうだった。
私はオックスさんに尋ねてみる。
「そういえば遺跡の都市は、どうだったんですか?」
ちなみに、私が敬語になるのはオックスさん以外のコハクさんやリあンさんも。みんなだいぶ年上だし。
空さんは年齢が近いんで「タメでいいよ」と言われたので、そうしている。
名前だけ、さん付けのままだけど。
「この惑星の首都だったって所に行ったんだが、やばいMoBだらけだった。倒しても倒しても復活するドミナント・オーガみたいな奴もいたぞ」
「え!?」
「命理が〈真空回帰砲〉で処理してくれなければ、危ないところだった。と言うわけで帰ってきた。流石は41層だった。今度はもうちょっと小さな遺跡を探索してみる」
一桁の数字が1から3の層は安全って聞いてたけど、流石に41層ともなると、そこまで安全ではないのかあ。
そこにリあンさんが帰ってくる。
「速!」
「スウのバイク凄いわ、これ排気量8200ccだっけ? 速度制限もないし、ガンガン飛ばせた」
「最高速度を出したんですか・・・? 私、出そうとしたら身体がバイクから投げ出されたんですけど」
スキルの〖飛行〗が有って助かった。
「無理無理、こんなオフロードで出せる訳けないじゃん」
すると食いついたのはオックスさんだった。
「おいおい、トマホーク並の排気量じゃねえか。後で乗らせてくれよ」
トマホーク? 巡航ミサイルに排気量って有ったっけ?
この後、オックスさんは私のバイクを借りて体験して、自分もバイクを購入することにしたと言っていた。
リあンさんがバーサスフレームの倉庫にバイクをしまってから出てくると、スマホを取り出した。
「写真取るよー! 集まってー!」
私達はバーベキューの前で写真を撮ることになった。
インドア派の私は、今までこんな事できなかった。
今日の思い出や写真は、宝物になると思う。
記憶を、胸の宝石箱に大切に仕舞っておこう。
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