第5話 イベントが開始されます
私はスワローさんの中で戦闘機用のVRギアを耳にかけ、深呼吸。
するとホログラムの扉が開いて、執事姿のイルさんが出てくる。
『VR接続を開始します――バイタル僅かに高いですが正常範囲。全感覚オールグリーン。神経接続開始。感覚拡大。思考加速――』
イルさんが、私の能力を上昇させていく。
訓練シミュレーターでは行われないから、初めてだ。
集中すると、イルさんの声が緩慢になった。
すごい―――、時の流れがゆっくりになってる。
するとイルさんが言葉の速度を、私に合わせてくれる。
なるほど、これなら問題なく会話できる。
準備完了すると、正面のランプが赤から緑になった。
「よし、じゃあ発進!」
イルさんがウィンドウパネルを呼び出して、スイッチオン。
『型式ST―81 スワローテイル、発進します』
カタパルトで弾き出されて、僅かな重力を感じると、格納庫から飛び出す。
外の景色が物凄い勢いで、下に流れていく。
ミントブルーの海に宝石の粉を散りばめたような輝きが、長く伸びて行く。
入道雲のお腹に大きな穴を開けて、雲の輪を描くと空の青がどんどん濃くなってきた。
大したGでもないので、ワンルームの冷蔵庫から、とあるCMのせいでお気に入りになった爽やか炭酸ジュースを取ってきて、コックピットのゲーミングチェアみたいな椅子に座って一口。
やがて恒星の光が大きくなって、星の海に放り出された。
そうして更に、亜光速航行で作戦宙域へ到着。
――でも作戦宙域近くにいたから大分早く着いたのか、宇宙船がいない。
「ここが作戦宙域?」
小さな執事が、ウィンドウパネルを開いて確認している。
『間違い有りません』
とは言われても、あまりにも誰もいないので、(ほんとにココなんだろうか?)なんて考えていると、周囲に巨大な波紋のようなものが次から次へと浮かび始めた。
左側に生まれた巨大な波紋を観ていると、波紋に見合った巨大な船の艦首が伸びてくる。
「で、でっか!」
スワローさんの何百倍もあるような、巨大航宙戦艦が出現した。
戦艦は、沢山のサーチライトのようなものを宇宙に放っている。
この世界の戦艦というのは、航宙空母すら内包できる巨大航宙艦船を指す言葉なんだけど、本当に大きい。
辺りを見回せば、目を疑うほど巨大な10隻の航宙戦艦が周囲に出現している。
さらにその戦艦から、航宙空母や航宙戦闘機が飛び出して隊列を組み始める。
戦艦達には惑星マークが五芒星に配置された、銀河連合軍の紋章がある。
という事は、プレイヤーたちじゃなくて正規軍の船だと思う。
とか思っていると、様々にカスタムされた航宙戦艦が現れ始めた。
統一性のない
航宙戦艦を買うには物凄い量の勲功ポイントが必要らしいから、大手クランのクランメンバーがポイントを持ち寄って買った
さらにソロプレイヤーっぽい戦闘機が現れたり、パーティーを組んでいるらしい航宙空母から戦闘機が出てきて編隊飛行を開始した。
「この宙域に、NPP含め何人ぐらい居るんだろう? フェイレジェの空母や戦艦はオートメーションが多くて、空母は地球の半分くらいのサイズだし。人数がかなり少なくて済むけど、ここにいる人達の人数は、8000人は超えてそう」
参加人数を
『これより、三提督よる訓示が行われる。全員拝聴せよ』
「こんなのもあるんだ? イルさん、音量あげて」
『了解しました、マイマスター』
小さな執事がツマミを回す仕草をした。すると、まず腰まであるブロンドの人物が宇宙空間にホログラムで映し出された。
人物の声がスピーカーから漏れてくる。
『諸君、久しぶりだ。ストライダーの人々は初めてかも知れないな――銀河連合軍中将、第3師団・提督、シンクレア・トリストラムだ』
私はホログラムで映し出された人物の髪の長さや、あまりの美貌に混乱する。
「え、男? 女? どっち・・・?」
『男性です。マイマスター』
「ひえー、とんでもない美形」
『あの方は、ヒューマノイド――つまり、見た目は人工物ですから』
「それにしても綺麗すぎない?」
さっきもちょっと説明したけど、ヒューマノイドを詳しく説明すると、完全に人工物で作られた種族の事。
そんな完全な人工物が人類である条件は、人間そっくりの能力に
AIだけで人型をしている場合は、アンドロイドと呼ばれるらしい。
ホログラムとして目の前に現れたシンクレア・トリストラム提督は、帽子がない黒いプロイセンの軍服って感じのを着てるんだけど――美貌も相まって、ため息が出そうなくらい綺麗。
『この作戦は、敵の規模が非常に大きい。苦戦を強いられるかもしれない――しかし、我々の指揮に従ってくれれば必ず勝てる。皆、よろしく頼む。私からは以上だ』
美貌の男性のホログラムが消える。
次にホログラムで映ったのは、寝癖だらけの黒髪の男性だった。
だらしなく着崩した軍服で、やる気も無さそうに頭を掻いている。
「な、なんか・・・いい加減そうな人だね」
『あの方はデータノイドの方で、生前から優秀な天才提督だったらしいですが、やる気がないのが玉に瑕です』
データノイドも詳しく説明すると、滅びた人類の記憶と思考を移植された機械の種族さん。
旧人類の脳の中身を移植されたヒューマノイドらしい。
寝癖だらけの人物は、欠伸をしながら話し始めた。
『あ~、連合軍中将、第55師団・提督。ロンレイル・ユタだ。自分から言うことはないよ・・・ただまあ、死なないで帰ろう』
「じゃ」とでも言いたそうに左手を上げると、彼のホログラムが消えた。
「もう終わっちゃった」
最後にホログラムに表示されたのは、青い髪の女性だった。
『
アイビー・アドミラーさんが身につける軍服のデザインも、18世紀プロイセンみたいな感じ。それを清潔さを感じさせる青を基調としたものにして、所々白い線が走っている。
あと、物凄いミニスカート。自転車とか乗ったら大変な事になりそう。
凛としてるけど、ちょっとロリっぽいかわいい人だった。
童顔なアイビーさんの胸は、数々の勲章で彩られている。
耳は垂れたフェネックだから、あの人はアニマノイドだね。
可愛いなあ――ケモミミ触りたい。
ちなみにアニマノイドさんは美人受付嬢さんと同じ、動物の遺伝子を改造して人間そっくりにした種族。
昔のアニマノイドさんは動物の特徴すらない、完全な人の姿で、遺伝子としても人間と寸分違わなかったんだとか。
『この宙域に集まった、勇壮なる連合兵、ならびにストライダーたちよ! この星系を襲うは、我らが愛しき人類を滅ぼした怨敵〝MoB〟たちです。容赦する必要は一片たりともない。徹底的に殲滅するのです!』
私はイルさんに尋ねる。
「イルさん。結局MoBってなに? MMOのMOBみたいなの?」
小さな執事が胸に手を当てて、頷く。
『概ね正解です。Misanthrope《ミスアンスロウプ》
「え・・・う、うん」
小さな執事が、ヤレヤレと肩をすくめた。
『ゲームの説明書にもあるのですが、このMoBを倒して100層に到達し、MoBを生み出すマザーMoBを倒すのがこのゲームの目的です。地球の方々にこのゲームをやって貰っているのは、このMoBを倒してほしいからなのです』
「そ、そうだったんだ?」
小さな執事に、ますます肩をすくめられる。
そんな風に、私がイルさんに質問している間に演説が終わってしまい、アイビーさんの艦隊の兵たちだろうか、大きな拍手が聴こえた。
「すごい士気」
『勿論です、マイマスター。愛しき人類を滅ぼしたMoBだけは、わたしたちは絶対に赦さない』
「いや、滅んでない滅んでない」
私は、自分を指さしながら苦笑い。
いやまあ、どっかの宇宙人が滅んだのかも知れないけど。でも、登場するNPPさんが地球人そっくりなんだよなあ。
謎運営の謎設定を否定していると、スピーカーから最初に聞こえた男性の声で、
『ストライダー諸君も、我々の指示に従い、決して独断専行などを行って戦場を混乱させないように』
という注意が入って、演説が終わった。
演説が終わって、私が「なるほどー」とか納得すると、イルさんから警告が発せられる。
『時空震感知、敵性兵器来ます』
同時に、私達の前方に無数の波紋が浮かんだ。
「は、はい!」
私は、これが初めての実戦だ。ちょっと緊張してきた。
正規軍の大きな戦闘機が、敵性兵器に向って行く。
正規軍の戦闘機達は交戦距離に到達すると人型になり、巨大シールドを展開。
後ろで、スワローさんよりは大きいけど、空母などよりはずっと小さめな戦闘機も人型になり実弾やエネルギー弾を連射し始める。
「はじまった―――」
航宙戦艦から、無数のレーザーが真っすぐ伸びていく。
そうすると、MoBからも無数の弾幕が放たれた。
ちなみにMoBがレーザーを使わないのは、銀河連合が最近生み出した〝熱系〟兵器を完全に防ぐ〝黒体塗料〟がバーサスフレームに塗られているかららしい。
相手が熱攻撃をすれば、むしろコッチのエネルギーを増やしてしまう。そしてそのエネルギーで、シールドやバリアを回復できちゃう。
これは、スワローさんにも塗布されている。
熱を全て吸収してしまうため、表面温度を測定すれば絶対零度なんだとか。
さすが超科学、凄い発明。
今のところMoBに、黒体は作れない。
もし作れるようになったら、大変なことになるって聞いた。
プレイヤー達もMoBと交戦を始める。
機体が人型になり、様々な武器を連射する。
暗い宇宙に、球体に輝く爆発が次々と起こり、帯のように広がっていく。
本当に、みんな人型形態で戦うんだ。
私の観てきた配信者の人もそうだったけど、ここまでみんな人型で戦うとは―――意外。
でも、確かに戦闘機で戦う意味はあんまりないんだよね。
地球の戦闘機が得意とする、誘導兵器みたいなのは、あの敵――MoB? には通じないらしい。
理由はMoBの身体がレーダー関連は、殆ど吸収しちゃうから。
例えば、発泡スチロールとか、布とか――〝人間の身体〟とかは電磁波を吸収しやすいらしい。
ただまあ、MoBの体すべてがレーダーが通用しないわけではなく、小さいロックオン出来る箇所が存在する。
30センチ前後のロックオン出来る箇所を捉えれば、ロックオンもできる。
あと、熱探知や画像解析でもロックオンできるんだけど、この場合光学迷彩や煙幕などに弱い。それに宇宙は暗いから、あんまり遠いと普通のカメラじゃ見えないらしい。
あとレーダーに比べて熱探知や画像解析は探知距離も短い、宇宙だと熱は伝わりにくいし。
だから一般的には有視界戦闘が必要で、ロボットで戦ってるんだとか。
私が戦闘機で戦う理由は、もちろん被弾を抑えるため。
ちなみにバーサスフレームに対してのロックオンは、黒体のせいでレーダーを完全に吸収しちゃうけど、エンジンから出る熱源で追尾や、画像で追尾ならロックオンできる。
「イルさん、あの戦闘を拡大できる?」
『はい、マイマスター』
戦場の様子が大きく映される。
MoBの空母型機から、ワラワラと出てくる機体――でもあれって・・・、
「〈アトラス〉じゃない?」
現れたのは、〝デスロード〟第一ステージの敵〈アトラス〉だった。
「弾幕にパターンがあるし、しかも弾数が少ない。あんなの――って、嘘、嘘」
轟沈していく連合軍の戦艦。
「〈アトラス〉に落とされるの!?」
この世界のNPPって云われる人たち、アニマノイド、ヒューマノイド、データノイドは、人間を再現するため私達とそう変わらないメンタリティや身体能力や頭脳しかない。そうしないと人権が得られないから。
でも補助装置があるから、そこまで能力は低くないはずなんだけど・・・。
戦艦が大きすぎるから、避けられないのかな?
敵の数も多いし。
〈アトラス〉本体はひたすら弾をばら撒いてるだけなんだけど、周りに敵の小型機〈ハーピィ〉が飛んでいて、それがランダム性を生み出してる。
でも、もっと小回りの効く機体を使えば躱しきれるとは思うんだけれど。
「プレイヤーの戦艦も苦戦してる――」
〈アトラス〉に挑んでいるプレイヤーが、どんどん被弾していく。
いや――私はやったことないけど、あれこそがフェイテルリンク・レジェンディアの戦い方のセオリーなんだっけ。
防御力の高い機体で弾を、バリア(タンク役の特殊装備)や、シールド(全てのバーサスフレームに装備されてる)で防ぎ切る。
減ったバリアやシールドは、回復役の機体が回復する。
そして火力の高い機体が、敵を撃墜する。
だけど、MoBの火力が上回ってしまっているみたい。
どこかのクランの作っていた戦線が、瓦解しかかっている。
NPPさんって、死んだら復活出来るのかな?
「イルさん、これ本当にゲーム?」
『――』
小さな執事は、黙ったままお辞儀をするだけ。
「やっぱり答えてくれないんだね。イルさん」
『――』
小さな執事はお辞儀をしたまま動かない。
「加勢しに行くよ、これ以上やらせない!」
『お願いします、マイマスター!』
小さな執事が顔を挙げて、目を輝かせた。
私はスワローさんを緊急発進。
前線に突っ込んでいく。
すると、正規軍から通信が入った。通信士らしき人からの怒声が、スピーカから漏れてきた。
『そこのスワローテイル、待機せよ! これは命令である! 隊列を乱すな!』
「え――ごめんなさい」
怒られて怖くて涙目になってしまった。
すると、涙目な私のかわりにイルさんが通信士さんに言ってくれた。
『お待ち下さい士官どの、私のマスターの話も聞いて下さい』
『AIが、何を言っている――しかしお前たちがそこまで言うのも珍しい。話してみよスワローテイルのパイロット』
「え・・・・えっと、皆さんアトラスに撃沈されてるから・・・私なら倒せると思うから・・・」
『何を言っているんだ、貴様のような初心者クエストをクリアしたばかりの上に、ストライダーに〝なりたて〟のニュービーが、スワローテイル1機で〈錯乱アトラス〉に何が――』
そこで通信士さんが止まった。
『――まて・・・・
『了解しました。送信します』
イルさんが明後日の方向にお辞儀をした。
暫くの間があって、私の左側にウィンドウが開いた。
ウィンドウの向こうでは、軍服の男性が、直立して敬礼していた。
『し、失礼致しました!! 〝特別権限ストライダー〟の方とはいざ知らず!! どうぞ自由裁量で動いて下さい!! それと今回のわたくしの確認漏れは、何卒不問にして致きたく・・・』
よくわからないけど・・・何を言っているんだろう?
「わ、私はちょっと何を言っているのか分からないですけど。――そっちは分かってもらえたみたいで、良かったです」
『な―――っ』
私は、「とにかく自由裁量で動いて良いいのね?」位しかわからないけど、向こうは他にも色々理解してるみたい。
「じゃ、じゃあ行っていいです?」
『ちょちょっと待ってください! わたくしはつまり貴殿に分からされたと言う事でしょうか!? 特別権限ストライダーである貴殿を妨――』『マイマスター、MoBが接近してきました。通信を切ります』
「え?」
イルさんが何かのボタンを押す仕草をした。
すると、すごく焦った感じだった兵士さんの顔が消えて、通信が切れた。
「イ、イルさん大丈夫なの? あの人」
『さあ? マスターを理不尽に泣かせた人などに、当機は関心がないので』
え、なにそれ・・・・イルさんちょっと怒った?
小さな執事の表情に、変化はなかった。
「と、とにかく突っ込んで良さそうみたい?」
『当然です。マスターは特別権限ストライダーなのですから、急ぎましょう』
青い閃光をほとばしらせて加速した私たちは、一気に戦闘空域に到着。
すると、今度はプレイヤーから〝
『おい、前に出すぎだ若葉マークのニュービー!! 初心者クエストを終えたばかりだろうお前! しかも初期選択でスワローテイルなんか選んじまいやがって、何も知らないのかよ!! スワローテイルなんて紙機体で前に出たら、一発でやられるぞ! 転送装置とかは貸出しなんだから、下手したら借金まみれになるぞ!!』
優しい男性の人だった。
「あ、ありがとうございます」
『女の子か、お前!! ――馬っ鹿、止めろ!! 初心者だから知らないだろうけど、〈錯乱アトラス〉を舐めるなって! 俺ら大規模クランがパーティー組んでも、たまに負けるんだぞ!!』
みんな〈アトラス〉をそんなに怖がるのか。
「だ、だいじょぶです〈アトラス〉なら慣れてます」
『はあ―――?』
〈発狂〉から〈錯乱〉へ難易度が下がると、弾が減るだけみたい。
それなら避けるルートは
私は戦闘を開始。〈アトラス〉の弾幕を、スワローテイルの小柄なサイズを生かして避けていく。
時折〝他の〈アトラス〉〟の弾幕や、小型機の弾がこちらに届くけど、弾幕はパターン通りだし、小型機の弾は私に真っすぐ飛んでくるだけだからコントロールは楽。
その上、首領死路蝶では無かった身体強化があるんだから、とっても余裕。
素早く
難易度的には、横断歩道で他の人を躱す程度。
私は怖くて〝
「イルさん〈励起翼〉展開」
『了解。スワローテイル〈励起翼〉展開』
小さな執事の小さな羽が青く光りだした。
私は同じく青く光りだした機体の翼で、〈アトラス〉の表面をかすめるように飛んでいく。
すると話しかけてきた男性から、引き気味の声が聴こえた。
『〈アトラス〉の体を撫でるように飛んだ!? キモッ!!』
イルさんが、お医者さんの姿になる。
『マスター、バイタルに異常を感知』
「キ、キモイは止めて下さい」
私の涙声に、通信相手が「ごめん、あまりに狂人軌道だったから・・・思わず」と謝ってきた。
いや、狂人もなかなか傷つくんですよ。
「よし、1機撃破!」
〈発狂アトラス〉より全然柔らかい。これなら実弾まで使わなくて済む。
実弾兵器は威力が低いのに高価だから――それに比べ膨大な熱量を生み出せる光崩壊エンジンを使ったエネルギー兵器は、お財布にエコ。
それでも実弾兵器は必要なんだよね。
エネルギー兵器はエンジンとワンセットだから、エネルギー兵器ばっかり撃ってたらエンジンが止まってしまう。
まあ今は補給が無料だけど、節約はしないとね。
「じゃあ別の〈アトラス〉へ」
次の敵に向かおうとした時だった。
私の目の前に、大きなウィンドウが開いた。
「わっ」
思わずシートの上で体を引いた私の目に映っていたのは、アイビー・アドミラー提督の顔面。
『貴方、何者ですか! この戦闘が終わったら、すぐに私の元へ来なさい!』
「どどど、どいて下さい! 弾が視えません!」
私の剣幕にアイビー・アドミラー提督は、不味いという表情で「ご、ごめんなさい」とすぐに通信を切った。
流石に今のは、冷や汗をかいた。
心臓跳ねて手元狂うし、前は視えないし、本当に撃墜されるかと思った。
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