優しい語り口と冷艶な執行のギャップに痺れる
- ★★★ Excellent!!!
「血塗れ」と「修道女」という対の言葉を冠するミレンたちは、罪を犯しながらも裁かれぬ罪人たちを処刑していく、いわゆるダークヒーロー(ヒロイン?)にあたります。
綺麗事では語れぬ世界で、それでも彼女たちは救いを求める手をひとつずつ拾っていく。
物語を柔らかく包むのが、ミレンの御伽話を読むような優しい語り口、そしてミレンを支えるマリーの頼もしさ。
そこに執行の情景が、まるで雪原に散る鮮血のように引き立てられます。そのギャップが本作品の魅力だと思います。
あと武器がかんざしというのが個人的にめちゃくちゃカッコいいなと思っています。一撃必殺、惨たらしくなんてしません。しかも修道女ですよ、誰か映像化してください。絶対映えます。
寓話のような親しみやすさと残酷さの共存、そして柔らかな雰囲気をもつ暗殺者。ピンと来た方は、是非。