第26話 依頼と実行
私が転移した場所から、すぐ近くにざわめくような声がする。
間違いない。盗賊だ。
「『メテオ』――」
私がそう唱えると、大きな火の玉が現れる。
そして、盗賊目掛けて飛んでいく。
「うわっ!なんだ!?」
「敵だ!攻撃しろ!」
盗賊たちは突然の攻撃に慌てふためく。
一応、盗賊の人数確認はしておくか。
まあ、意味なんてほとんどないけどね。
「『
人数は……1004人!?。
この人数はおかしい!。盗賊の人数じゃない。
ましてや、こんな大人数の盗賊団、聞いたことがない。
これは間違いなく、裏ギルドが一枚噛んでるとしか思えない規模の人数だ。
世界政府に裏ギルドどれだけ私を殺したいんだ。
まあ、とにかく数を減らすか。
こんなにうじゃうじゃいても、気持ち悪いだけだしな。
「『
この程度の魔法で倒れる奴は相手する必要なし。
人数は……56人!
激減したね。
つまりは雑魚の寄せ集めってところかな。
「なんだ!?どうした!?なにがあった!?」
私は慌て叫ぶ男の背後に近づき。
「『
そう唱えた。
「なんだおま――――ぐあっ!」
気絶の魔法で、残りの盗賊54人を一掃する。
✕ ✕ ✕ ✕
「ありゃりゃ。こりゃまずいね。相手、相当強いらしい。というかバケモンだね」
「まじっすか、まずいっすか。いや、そんなことないと思うっすけどね」
「いやいや、まずいよ。お前何考えてるの。ここまで来てるよ。昏倒魔法」
「いや、俺魔法あんま詳しくないんで、よくわからないんすけど……」
「じゃあ馬鹿なお前でもわかるように説明してやる。この状況はな、覇気だけで1000人気絶させてんのと変わらねえんだよ」
「え。まじすか?バケモンじゃないすか」
「だろ?ていうか、どうやったらこんだけ昏倒魔法、広げれんだよ。意味わかんねえよ……」
「ちょ、ストロンさん。残り俺たちしか残ってないっす」
「え?まじかよ……。いつの間に50人倒したの……」
「てか、こっち来てますよ。そいつ」
「え?……戦闘は
『ザッ』
「そこか!『
「え?どこすか?」
✕ ✕ ✕ ✕
毒々しい見た目の液状の球が私に向かって飛んでくる。
バレたかぁ……。
まあ仕方ないよね。相手、相当やり手だし。
う~ん。でも結構高度な
「てか、君誰?相当なやり手っぽいんだけど……」
互いに同じこと思っていたとは。私は思わず苦笑する。
「私は「ルナ=シャーロット」魔王だよ」
「え?まじすか。魔王すか」
リーゼントが少し戸惑っているようだ。
「君たちは?」
「え?名乗る流れ?じゃあ……。俺は「ストロン」こっちが……」
私がそう聞くと、ストロンが苦い顔をする。
「「ルック」っす」
リーゼントはまた、ちゃらけた様子を取り戻した。
ストロンは、ハゲで屈強でムキムキ。
ルックは茶髪でリーゼント。
「まあいいや、でも俺たちの目的はあんたじゃねえんだ。「クレイト」って知ってるか?俺たちの目的はそいつなんだが―――――」
「『
「うおっ!危ねえ!」
この盗賊団はどうやらバルメントが手向けたものらしい。
つまりはバルメントは裏ギルドと関りがあるということだ。
一国の時期王が、裏ギルドと関係があるってそれは国としてどうなのだろうか。
まあ、そんなことどうでもいい。
所詮は他人事。
クレイトくんとメイちゃんは私が守る!
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