第25話 素手で石は叩き割れない
「なあ、粉々にしたらいいんだよな。別の素手で叩き割る必要はないんだよな」
「む。まあそうだが。粉々にすることで、個々の封印の力を弱めれたらそれでいいからな」
「じゃあいい」
俺は右手を石に手をかざすと、
「『
そう唱えると石が粉々に砕け散る。
今回は一瞬だったのでそんなに疲れていない。
「む。なんだ?その奇妙な技は。まあ良い。これで長い封印生活からおさらばだ」
「ちなみに長い封印ってどのくらい……」
「ん?気になるのか?まあ、ざっと7000年くらいか」
長っ!いや、いくらなんでも長すぎるだろ……。
「『
邪神がそう唱えると「ピキ……パキ……。」と何かが割れる音がする。
「ふう……」
そう邪神は息を吐くと、姿を現す。
一言で表すなら、それはすごい美女だった。
黒髪に
頭部には
それは、誰が見ても「美人」というような姿だった。
というか、この邪神って女性だったんだね。知らなかった。
「貴様。名は何という?」
「俺は、な…クロス=シャーロットだ」
あっぶねぇ
「クロスか。
ベーゼルか。
「もう、ここにも人がいなくなったな。昔は賑わっていたんだがなぁ……」
ベーゼルは物悲しそうにそういった。
「クロス。少し
「見る?まあいいけど」
「視るぞ。『
ベーゼルがそう唱える。
なんかすごそう(小並感)
「おお、お主ルナと知り合いか。なら話は早い。ルナに伝えて欲しいことが……。いや、我が行く。クロス。方角はどっちだ」
話が進むののが早いなあ。
「北だ」
「そうか」ベーゼルはそう言うと、俺の腹に手を伸ばし……。
「ブオッ」と音と共に、足が浮く感覚がする。
腹のあたりに重力が感じる。
「あれ?浮いてる?」
そう言った瞬間には、高度は十分に上がっており、怖いと感じるほどにはlぷ度は上がっていた。
ちなみに抱えられているだけで、えらく不安定だ。
ジェットコースターよりも全然怖い。
「『
ベーゼルがそう唱える。
すると、肌で感じたことのない風を強烈に感じる。
いや、強烈というよりは、痛いかもしれない。
飛行機から顔を出している気分だ。
……出したことないけど。
というか、本当にどうかしてる。痛いぐらいの風ってどんなだよ。
もう少し、速度緩めてくれませんかね……。
俺のそんな思いは届くはずもなく、速度は上がるばかり……。
いや、上がるばかりってなんだよ。
「
飛ぶにしても、ゆっくり飛んでくれ~!!!!
という俺の悲痛な心の叫びはベーゼルには届かず、速度は上がり続けるのだった。
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