パ。〜隣の宗教団体がパチンコ店な件について〜

翡翠食べたい

第1話 現実が悪夢なので寝ます。

俺は本気出当 (まじであたる)

27歳だ。

最近、俺にも悩みというものが出来た。

如何せん、会社に入ってからは恋愛の悩みや人間関係では何不自由なく上手くいっていたし、悩みなんて金輪際出来ないと思っていたのだ。

しかし!それが今日、突然にして、その時は来たのだ。

そう、家の隣に教会が建ってしまったのだ。

ま、まぁそれに関しては100歩譲ってまだいいだろうだが、宗教団体の名前が金遊限界(limited gyannbura-zu)、通称リミギャンなのだ、そう、明らかにヤバいということは名前だけで分かった。


そして俺は決断したのだ。

そうだ、教会燃やそう。と


無論、犯罪である。

ただ、この平穏な日々、平穏な町、可愛い子供たちの笑い声、それらを守る為には絶対にこの教会はあってはならないと思ったのだ。

なんだか、バレずに出来そうな、そんな自信さえある。


っと、その前に言わば最後の一服と言うやつだろうか、まぁ、バレなければ最後の一服なんてことはないのだが、平穏を守る英雄として、癒しはこの愛しのメビウスちゃんだけなのだ。


ライターを取り出し、タバコに火をつける。

自然と、今から犯罪者になるという、その不安や緊張が薄れていく。


「俺、まじでやるのか、、、」


いやいや、面倒なことは考えるな、だって俺もこの宗教団体も両方ヤバいだろ、目には目を歯には歯をヤバい奴にはヤバい奴だ!!


俺は入り口の門にガソリンをかけて、ライターを取り出し、火をつけ、投げようとしたその時、、


「あ、あべ、」


ボトンという音を立てライターが排水溝に落ちる。


「げ、」


その瞬間、明らかにヤバい奴が変なことを叫びながら出てきた。


俺「おわったぁぁ」


変な奴「うおおおお!!きょうも30万負けだあああFooooo!!!最高だぜぇぇ!」


変な奴「え、だれきみ?、、、はっ!まさか君、今日、初めてパチンコやっていくらか、すったんでしょ?え、ねぇ、そうだよね?ビギナーズラックなんてのは所詮、起こそうと思っても起きないんだよ、はっはっはっはっはっ」


俺「???」


俺「あなた、誰ですか?てか、今ここから出てきたんですよね?」


そう言って俺は冷静に教会を指さす。


変な奴「え、うん、ここから出てきたも何も、わし、教祖やし。」✌️( ˙꒳​˙ )✌️


俺は持っていた残りのガソリンを教祖にぶっかけ、一応予備で持っていたライターを取り出し、取り敢えず教祖と抜かしているパチカスに投げた。


教祖「うわああああぁっあっあっちあっちあっち!えぇえええ、おい、マジで死ぬってぇ!わし、結構凄い教祖なんじゃぞ、!」


ふぅ、これできっとこの町の平穏は守られた。


教祖「何勝手に終わらそうとしとんねん、おのれぇい、はーい、もう教祖ぶちぎれー、聖典パーンチ、はーい、アーメン、アーメン」


凄い勢いで聖典らしい本が、自分の顔面に飛んできた。


俺「フグフォッッッ」


明らかに本の重さじゃない痛さだ、てか、さっきまで燃えてたはずの教祖は何故かピンピンしており、服も一切燃えていない。


なんなんだコイツ


教祖「もーう、いきなり燃やさないでよぉ、わし、まだ火葬には早いってぇぇ」


俺「お前一体何者なんだ、、!やっぱり、この町を脅かす悪魔、、!」


教祖「わし?、いやだから教祖だってぇ、言っとるじゃろ!、てか悪魔って、わし、これでも緑のおじさん10年やっとるわい!」

⚠️緑のおじさんは交通安全のおじさんです。


俺「取り敢えず、警察に、、」


教祖「まてまてまてぇい、じぇじぇじぇえーい、流石に聖典投げたのは、ごめんじゃん、え、でもさ、君もいきなり燃やしたよね?うん、だからさ、まぁ、うん、一旦教会入ろ?、いや、変な誘いとかじゃなかったりあったり、行き当たりばったり的、、、なね?うんうんうんうん」


俺「いや、絶対嫌ですよ、殺されるでしょ多分だけど。」


教祖「いや、ほんとにそういうのじゃないからさ、ね?、わし、そんな事しそうな顔しとる?、緑のおじさんパワーでさ、ちょっと着いてきなよ、ね?」


そう言われ強引に教会へ入れられる。


キュインキュインキュイーーン

ピコピコピコー

アッタリィィ!


俺「よし、俺もう帰りますね。」


教祖「いやいやいや、ちょちょまってまっててぇ、いや、うん、分かるよ出オチ感、すっごいよね、これ、おじさんそういうのもわかるタイプだから、でも、でもまってよ、ね?」


俺「いや、パチンコ店やん。」


俺の目の前には教会とは思えんほど、パチカス達が必死にパチンコを打っている光景が見えていた。


教祖「と、思うじゃん?、と思わせといて、普通に、教会みたいなパチンコ店でーーす。」


俺「じゃあ、帰りますねー」


教祖「ちょごめんごめん、教会、教会だからここ一応、嘘ついてごめんね、全然教祖、嘘ついた、うん、ここ教会。ほら、だってあれ見てよどう見ても、教会じゃん。」


指を刺された方を見ると、聖典の代わりに大量の万馬券を持ったイエス様がいた。


俺「え、うーん、」


教祖「納得いってなさそうじゃん、いいよ、じゃあ、ほれ、あれ見てみぃや。」


そう言われ再び刺された指の先を見る。


そこに居たのは聖典に見せかけた、競馬新聞を入れる新聞カバーをもったカスだった。


教祖「ね、どう見ても教会じゃない?これ、」


取り敢えず、帰ることにした。


教祖「え、ちょ」


しばらくして

俺は家に着いた。きっと悪夢だ、そう、絶対悪夢。だってよく考えてみろよ、緑のパチカス教祖おじさん、なんてどこの国探しても居るわけない、!


よし、取り敢えず寝よう。


END

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