第8話 影鬼
街灯の下にできたすべての影に足が生えて追いかけられた退勤後、駅までの道で偶然見かけた先輩の名前を大声で叫ぶと相手は実に迷惑そうに振り向いた、その剣呑な眼差しが影の化け物へ向くや否や光で照らされたように怪異は霧散した、お前は変なモノを釣りやすいから気をつけろ、ぱしんと右肩を叩かれ、それから事あるごとに俺に厄介事を持ち込むな、ぱしんと左肩を叩かれる、そのおかげかどうか知らないが、長年悩まされていた肩こりが劇的に良くなったと気づいたのは、呑気にも帰宅して一風呂浴びた後だった。
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