第11話 Love so sweet(11)

「あ・・? 香水??? あ~~。 イベント企画会社の社長にゲイバーに連れて行かれて・・」



何とか寝室にやって来た。



自分から香水の香りがぷんぷんすることを問い詰められて



正直に答えた。



「お・・ゲイバー????」



ゆうこは目を丸くして驚いた。



「・・南さんも一緒やで? 疑ってるみたいやけど、」



ここでも



南を誘っておいてよかった・・



と、自分に感謝。



「南さんも?」



「そこの社長が。 そっち系の人でな。 でも、ほんまに仕事はようしてくれてんねん。 その人に誘われたから・・」



ゆうこは色んなことをその頭の中で考えているようだった。



「そっちの・・社長、ですか・・・」



「おれもゲイバーは初めてやったけど。 なかなかおもろいなあ。 みんな話が。」



「はあ、」



真面目な彼女の頭の中は



ゲイバーというだけでもう未知の世界満載みたいだった。



「・・それより、」



ふっと気づいてまだ半ば呆然とするゆうこにいきなり抱きついた。



「ちょ・・ちょっと、」



「な~~。 ええやろ? ほんまめっちゃ・・ゆうことシたい、」



まだ半分酔っぱらっていて、日頃の鬱憤をはらすように強引に言ってみた。



「え? ちょっと・・も~~。 そんな酔っぱらってんのに!」



彼女はものすごくイヤそうな顔をした。



「・・酔っててもな。 おれは関係ないねん。」



ふっと笑って、構わずに彼女をベッドに押し倒した。



「もー!! 酒くさっ・・」



けっこうな拒絶だったが



もう我慢なんかできない。



酔った勢いで



このままいってしまえ!



自分を励まし



彼女のパジャマを脱がし始めた。



「や・・」



拒絶されると余計に萌える。




彼女に圧し掛かったままネクタイを外し、シャツを脱ぎ捨てた。



強引な攻めに



ゆうこが半ば諦めの境地で身体を許してくれそうだったとき。



あれ・・???



なんか



いつもと違う・・



人に上手く説明できない



自分しかわからない感覚。



ガンガンいっていたのに



いきなり硬直した自分に



「ど・・どうしたんですか、」



さすがにゆうこがその『異変』に気づいた。




急激に



萎えていく



自分・・


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