第7話 アデル

SIDE ノア


サトシ様への報告をして、アデルの住処へと向かう。

 アデルの住処は大きく、アデルは昨日の部屋にいるようで窓が開いていたため、近くの木から飛び移る。


 着地になるべく振動がないように体全体の関節をフル動員して衝撃を和らげた。


「きゃっ、びっくりしました。またいらしてくれたのですね。窓を開けておいてよかったですわ。」


「今日は昨日よりもきれいな服ですね。」


「あ……ありがとうございます。ひょっとして今日も会えるかと思って奥にしまってあった服にしたんです。気に入っていただいてよかったです。」


 

 そういって体をゆらゆら揺らして顔を赤く染めている。

私はアデルに近づいて腰に手をかけて体を近づける。


「昨日から夢の中にいるみたいで、頭がどうかなってしまいそうなんです。こんな事初めてで、ずっとあなたのことが忘れられなくて……」



 アデルに顔を近づけていくとアデルは目を閉じてしまった。



(なんだ、交尾を今日はしなくてもいいのか。)



「あの、今日はキスをしてくださらないのですか?」




目を閉じたのは唇をつけてほしいということだったのか。私はあわてて、アデルの唇に唇を重ねた。



キスと言うものも本に書いてある通りに実行する。

アデルの体を痛くしない程度に足の付け根あたりから背中にかけてさすり、頭を支えながら、口に自分の舌を入れる。


「ん……」



どうやら効果があるようだ。

相手が舌を絡ませてきたら舌で絡ませて時々吸ってやる。

態勢を変えずに服の下に手を滑らせて痛くないように揉む。



「あたまがぼーっとしてきました。」



アデルは顔を赤くして半目の状態になっている。

順調な兆候だ。



アデルを抱きかかえてベッドに運ぶ。

その間もキスはそのままに。



すぐに種付けに入らずに時間をかけて雌の体をさする。

主に胸のふくらみの先端と股の間の部分。



アデルはこれまでと違う声で鳴くようになった。

時間をかけて撫でると股の間がピチャピチャと濡れてきた。


ようやく交尾をする準備ができたようだ。



「あの……お名前……」


「私の名前はノアです。」


「ノア様……好きです……」



雌の生殖器はとても繊細なため、ゆっくりと中に入っていき、痛みがないか顔を観察しながら確かめる。


昨日は随分乱暴にしてしまったようだな。

今日はとてもスムーズに入った。



「ノア様……とっても気持ちいいです。」



すぐには中に俺の体液を注入せずにゆっくりと抜いたり入れたりして時間をかけて最初はゆっくりと動かしていき、少しづつ早くしていく。



「ノ……ノア様……ダメ……どうかなっちゃいそう……」


「そうか……やめておこうか?」


「いやっ、やめないで、続けて。」



よくわからないがそのまま続行することにしてアデルが何度も体をビクンビクンと震わせた。


これもアデルが気持ちよくなっている時の動きだ。


しばらくアデルを揺らしていると疲れてきたようだったので、アデルの中に俺の体液を噴きだした。


アデルは一層体を震わせてぐったりとなってしまった。


「アデル、大丈夫か。ダメだったか?」


「いいえ、昨日よりもすごくよかったです。ノア様と心も体も一体になれた気がしました。」


「そうか、よかった。」



交尾が終わった後も抱きしめて何度も唇を重ねないといけない。


書類の復習が終わったところで本題の書類を読ませてもらう。


今日は兵法についてか。

兵士の士気の上げ方、追い込まれた時の頭の切り替え、心構えなどじっくりと読んだ。



「ノア様……昼食を用意したのだけれど食べていかれますか。」


「ああ、いただこう。」



ワゴンに運ばれてきたのはパンに肉が挟んである料理だった。



「どう?」


「あぁ、うまい。こんなうまいもの食べたことがない。」



 服屋の雌の家で食べたものよりもうまい。



「えっ、よ、よかった。今日は料理人の方に教えてもらいながら無理やり作らせてもらったの。」


「そうだったのか、ありがとう。」



雌との付き合い方は感謝は忘れず、想ったことはなんでも話すことが大事だと書いてあった。



アデルと別れて狩りに行くことにする。私の奇獣である他のよりも大きなキティタイガーを通信で呼び、森を駆ける。


ゴブリンやオーク、オーガなどは無視し、強い気配を探る。

しばらく進むとゴブリンの集落らしきところを見つけた。


中に何匹か強そうなやつがいる。

私はキティタイガーに乗ったまま集落の丸太の塀を飛び越えて中に侵入した。


ゴブリンが次々と私に襲ってくるが、サトシ様にいただいたこの大剣の前ではただの障害物にすぎない。


集落の中を血しぶきを上げながら進んでいった。



「ナンダキサマ」


「ようやく出てきたか。」



集落のゴブリンの数がだいぶ減ったところでひと際大きく鎧を着たゴブリンが3匹出てきた。


進化種のゴブリンジェネラルのようだ。



長い間生きながらえて他の魔物の魔素を吸った魔物はより強い個体へと進化することがあり、その際に力も知力も跳ね上がる。


私は大剣に魔力をこめて、キティタイガーの機動力を活かしながら大剣の長い射程で少しづつ弱らせていった。


3匹ともキティタイガーの素早さについていけておらず、しばらくすると動きが鈍くなっていった。


体力的にも限界に達したようで手を縄で縛ってもろくに抵抗できなくなっていたので、縄でひっぱり、街に連れ帰ることにした。




街の近くの場所に行くと全てのパーティーが戻ってきており、それぞれ戦利品を持ち帰ってきていた。


生け捕りにされたオーガや、ラミアが何匹かいる。あとはオークの死体か。


ん?ゴブリンの雌を生け捕ってきたやつらがいる。しかもこいつは胸がでかい。きっとサトシ様がお喜びになるだろう。


今日は一番体格のいいオーガを捕獲したパーティーに街で買ってきた肉の料理品を渡してやった。


街の料理屋で作ってもらったもので収納の指輪から出すといい匂いが森の中に広がった。

肉を分けてやるとがつがつと涎を垂らしながらすぐに食べてしまった。


他の奴もこれでかなりやる気が出たようだ。


雌のゴブリンは俺がこれから調教してサトシ様に献上することにした。テイムしてもらって可愛がってもらうのではおもしろくない。



全ての死体を収納の指輪に入れて換金する。

この日の売り上げは2万シーロ(約200万円)となり私は2000シーロを自由に使えることになった。


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