第13話 エピローグ 好きの先には…
弓月と花月の年齢差は約4歳。
弓月が4歳になる1ヶ月前に生まれたから。
そして、その2年後に
0歳、3歳、5歳、9歳の子供達。
海月はさすがに3人目の時に仕事を辞めて家庭に入った。
そして実は、弓月が小学校に入学する前の年末に俺達の事実婚が父親に知られてしまった。
父親がいつまでも結婚をしようとしない俺に、
お見合いを持ち掛けてきたのだが、それを拒否しまくっていたら…とうとう家まで押しかけて来たのだ。
いずれはバレるとは思っていたけど。
父親は当時、病んでいたから自分が海月にしていた事を記憶していなかった。
ただ、自分が再婚したことで海月を追い出す感じになってしまった事を悔やんではいたのだ。
だから俺達がこんな風に愛し合い子供をもうけていることに驚いていた。
まぁ、驚くよな…まさかの俺と海月だ。
そして、海月の安否がわかってホッとしていた。短い期間だったとしても娘だったのだ。
「海月と子供達をちゃんと籍を入れてやりなさい。ちゃんと家族になりなさい」
父親は実際、自分が事実婚だったようなものだから当時かなり後悔していたんだ。
早く籍を入れたかったと、振り返っていた。
そして、智志には笑いながら嫌味を言われた。
「結局おまえも同じだ。同じ女を欲したんだ」
「一緒にするなよ、種類が違う」
ここまでバレてしまったなら隠す必要はない。
堂々と開き直るところだ。
そして、海月にどうしたいかを確認する。
「怖い?」
「大丈夫…あの時とは違うから」
(そうだな…海月はあの時とは違う。強くなったと思う)
だから…俺達は正式に籍を入れ夫婦になった。
籍を入れる事で関わりが出来てしまうが、これで子供達が別姓に悩むことはない。
堂々と親子だと言える。
****
そして、あっと言う間に年は過ぎる。
俺達は5人の子宝に恵まれた。しかも5人目は…。
「仲が良すぎる夫婦だよね」
「本当だよな」
「まさか、孫と同い年の子供がいるなんてね」
花月が18歳でデキ婚したのと同じ頃…海月もまた妊娠していた。
高齢出産になってしまったけど無事に生まれてきてくれた我が子。
「当たり前よ!何も変わらない、いつまでだって愛し続けるんだから」
海月は俺に優しく微笑む。
「だって、好きの先には…愛があるんだもん!ずっとずっと、愛してるから!」
好きのその先 KOMUGI @mugiko4
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