第7話 初めての挫折感

専門学校での孤立感と違和感に疲れ果てた私は、次第に心が折れていくのを感じ始めていました。振り返ってみれば、小学校から始まった「変わり者」というレッテルと疎外感が積み重なり、私はどこかで「自分には居場所がないのかもしれない」と感じていました。それでも、自分を信じようとしたり、少しでも周りに馴染もうと努力したりしていました。しかし、その努力が報われることはなく、むしろ自分が無理をしていることに気づくたびに、心がますます重くなっていったのです。


専門学校では、スキルを身につけようと一生懸命に勉強していたものの、周囲の期待やプレッシャーを感じるたびに、自分がその場にふさわしくないのではないかという不安が強くなりました。他の生徒たちが順調に進んでいるように見え、自分だけが取り残されているような焦りが次第に募っていきました。初めて、本格的に「自分はダメなのかもしれない」「努力しても無駄なのではないか」と挫折を感じたのは、この頃だったと思います。


何度も「もう無理だ」と思いながらも、諦めきれない気持ちもどこかにありました。「自分だってできるはずだ」という思いがあったからこそ、何度も挑戦しようとしましたが、そのたびに心がすり減っていきました。どんなに頑張っても報われないという現実を前に、私の中の小さな希望が次第に消えかかっていき、心の中には重苦しい挫折感が残りました。


それでも、どこかで自分を励まそうと、無理にでも前を向こうとしました。しかし、毎日の中で「本当にこれでいいのか?」という疑問が心をよぎり、やる気が出なくなる瞬間が増えていきました。私にとって、初めての本格的な挫折感は、自分自身の価値や存在意義について考えさせられるものでした。


この挫折は、私にとってただの一時的な悩みではなく、心に深く刻まれる体験でした。努力しても報われないことがあるという現実が、私にとっては重く、逃れられないものでした。それは、今後の人生においても大きな影響を及ぼし、私の自己評価や、他人との関わり方にも影響を与え続けることになるのです。この初めての挫折感が、私の心に深い傷を残し、後にその痛みとどう向き合うかが、私自身の大きなテーマとなっていきました。

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