第3話 変わり者とされた中学生活
中学に入っても、私に対する周りの見方はほとんど変わりませんでした。むしろ、年齢が上がるにつれて「変わり者」というレッテルはますます強固なものになり、周りからの視線も厳しさを増していきました。私が何かを発言したり行動したりするたびに、笑われるだけでなく、嘲笑や冷たい視線が向けられることが多くなりました。
思春期を迎えると、周りの人たちは「普通」とされる基準に敏感になり、自分と違うものに対して排他的になる傾向があるように感じました。私は、授業中に自分の意見を述べたり、ちょっとした個性を表現したりすると、それだけで「おかしな人」として見られるようになりました。自分が本当は何を感じているか、何を考えているかを話すことは、次第に恐怖を伴うようになっていきました。
友達を作ろうとする気持ちはあったものの、どうしても距離が縮まらず、むしろ一人でいることが増えていきました。廊下を歩くだけで視線を感じ、ひそひそと話す声が耳に届くことが日常でした。自分ではどうすることもできない「変わり者」というレッテルが、私をどんどん孤立させていくのを感じました。
次第に、私は自分が何をしても「変わり者」として見られるなら、いっそ自分の意見や気持ちを隠してしまったほうが楽なのではないかと思うようになりました。そうすることで少しでも周りの注目から逃れられると信じ、自分の本心や個性を封じ込めることにしたのです。しかし、それは自分の一部を失うような感覚でもあり、心が閉ざされるような寂しさも感じていました。
この中学時代の経験が、私の心に深い孤独と自己否定を刻み込むこととなりました。そして、「変わり者」というレッテルに悩み、自分を抑えることで傷つかないようにする習慣が、いつの間にか身についていったのです。それは私が自分を守るための方法でもありましたが、自分自身を見失うきっかけにもなってしまったのかもしれません。
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