第6話 魔眼の脅威
「その眼は……僕と同じ––––」
「この眼の名前は【会話の魔眼:犬】だ。そして今さっき君が使っていた魔眼。名前は【会話の魔眼:鳥】だ。安直過ぎると思わないか?もっと他のマシな名前があるだろうに……」
「あのー、先ずお名前を教えてもらってもよろしいでしょうか?」
「ああ、すまない。ついこちらから話しすぎてしまったな」
すると男は僕の方に体を向けてこう名乗った
「私の名前はヘンリー。【会話の魔眼】を持つしがない隠居人だ」
「まぁ適当に座ってくれ」
「はい、お邪魔します」
あの後、僕はヘンリーに連れられ、彼の部屋にお邪魔していた
ヘンリーさんのリビングには部屋の隅々まで沢山の本が棚に入れられており、廊下まで本棚があった
「散らかっていて悪いね。飲み物は何が良い?ジュース、紅茶、緑茶、ハーブティー、ココア、コーヒー。珍しい物だと蛇酒まであるぞ」
「飲酒を未成年に勧めちゃダメでしょう。っていうかなんで蛇酒が有るんですか、誰が飲むんですかそんなの。」
「無論僕だが」
「でしょうね」
飲み物が出来上がってしばらくお茶を楽しんだところ、ヘンリーさんが口を開いた
「君は魔眼のことは知っているかね?」
「えっと少しだけですが」
「それをお父さん、お母さんに言ったかい?」
「いえ、まだです」
「それは良かった」
「何故です?」
「魔眼は羨望と共に不吉の対象でも有る。昔、とある人物が魔眼を発現した。その人は周囲の人達に自分の魔眼を自慢して周った。そしてある時、その日も魔眼を自慢して周ったところ魔眼が暴走し、五万人都市が一瞬で壊滅したそうだ」
え…………
「また、とある人物が魔眼を発現した。さっきの話をしただろう。その話を聴いた人がその魔眼持ちを迫害し初めた。迫害された人物は絶望し魔眼が暴走。二十万人都市が一夜にして滅びた」
お茶を一口飲み、喉を潤す
「前者の話は本人が魔眼を知らなかったこと。後者の話は周囲が魔眼を知らなかったことで起きた悲劇だ。この国では魔眼に対する危険意識は普通の国よりも少ないがそれでも魔眼を過剰意識し、攻撃する人たちもいる」
「だからこそ、さっきの話のように人は魔眼を知らなければいけないのだ。
幸い私は元学者だ。君に魔眼の使い方を教えることができる。後は君次第だ。」
一拍。だけどもそれで十分だった
「御指導ご鞭撻よろしくお願いします!」
僕はそう言い彼に頭を下げた
「あ、後文字や歴史地理も知りたいです」
「もちろんだとも。道のりは長いだろうが、共に頑張ろう。明日からでも良いなら親御さんによろしくと伝えておくれ」
「分かりました。では、また明日」
––––––––あとがき––––––––––––––––––––––––––––––
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