アメリカ人が日本人探索者と現代ダンジョンノンフィクション本を書いたら世界の謎が解き明かされそうな件 〜原題:Cheated〜
01 押し入れにベリーハードなダンジョンができたけど超速理解とテスタースキルで無双します①
第1章 フェーズ・ゼロ:ダンジョン誕生以前 ――チートか、祝福か――
01 押し入れにベリーハードなダンジョンができたけど超速理解とテスタースキルで無双します①
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2024/08/01 12:00
東京都目黒区 藍ヶ原宅
2階 藍ヶ原律人私室
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その日、僕はいつものように自分の部屋でスマホをいじりながらだらだらしてた。ぼっちのコミュ障、クソオタクのスクールカースト最下位な高校二年生、夏休みにも特にやることなんてない。
ベッドでごろごろしながらスマホをたぷたぷしてる内、妙な音が押し入れからするのに気付いた。ごろごろ、ゔぅぅ、みたいな、どう考えてもなんかの生き物の声。
……ネズミが出るような部屋、家じゃないし……あ、そうだ、アライグマとかハクビシン、ゴミ漁りしてる侵略的外来種かも……? 近所に
すーっ。
「Vooooooo!!!!」
ぴしゃんっ。
悪魔みたいな顔がデスボイスで吠えてきて、思わず襖を閉めた。
赤い肌で、外国の屋根の上にある石像みたいな顔で、額には角。
……はい?
すーーっ。
「Vwooooooo!!!!!!」
ぴしゃんっ。
顔だった。悪魔みたいで、かなりデカい。僕の倍はありそうな。
しばらく僕は、腕組みをして考え込んで……スマホでニュースサイトを見てみる。念の為、SNSも検索。けど、それっぽい情報はない。
ってことは、可能性は一つ。
僕にだけ入れるダンジョンができたっぽい。
ってことはこの後、世界各地にダンジョンができて、中から発電に使える魔石的なやつが出てきて、探索者制度ができて……と、なろう知識を頭に思い浮かべつつ……僕は、一人、にやにや笑った。そして、せっかくのお約束なんだから、実際に口にしてみることにした。
「ステータス」
《目次》《次へ》
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・訳者註※① 〝
東京都目黒区、住宅街の中に突如あらわれるかなり大きな森、の公園。東急目黒線、不動前、武蔵小山駅最寄り駅。元々は林業試験所で明治大正期には様々な研究所があったが、1978年、研究所は筑波研究学園都市へ移転。現在は目黒区に払い下げられ公園となっている。
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