第17話 ネコ顔美容室

「ネコ顔美容室」


ポスティングされていた、家の郵便箱に。

切手の貼っていない葉書き。

目に飛びこんでくるネコ顔のイラスト、惹かれる。

美容室あまたある中、ネコ顔イラストに惹かれて、指が動いて、

もう予約を入れている。

その日はやってくる。

店の前まで行くと、入口横の板壁にネコ顔がある。

中へ入ってもネコ感はないが、オーナーが猫好きだと言う。

猫耳を頭にはのせていなかった。猫の長いしっぽを尻につけていなかった。

ヒゲ付き猫マスクもしていない。鏡の形は四角、いたって普通。


奥壁中央に西洋趣味の古家具がある。

ハリポタに出て来る様な大きめのクローゼットだ。飾りの一つとして

雰囲気は随分とある。

なぜか扉が半開き。中奥は何があるのかと、この店のバックヤードだと言う。

店で使う資材等、置く所という。そして、スタッフの休憩所もあるという。

ハリポタの世界観、空想がふくらんで、別の世界への往来場所であると。

そこからは猫が出て来ても少しもおかしくない、むしろ、あるにきまっている。

ここが一番楽しい場所で、猫感がある。

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チャポンタエッセイ 戯画実(ぎがみ) @ichijiku-neko

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