第2話

「お前ら、どうした?」と、担任の先生が困惑したような顔をする。


 すると、それぞれが「い、いや!なんでも...」と、そのまま席に座る。


 まさか...あの幼馴染達が...こんな美少女になっているなんて...。


 そう思っていると、「えっと、席は...窓際の奥の席だな。柏木かしわぎ。隣の席だし何か困ったら教えてあげてくれ」と、声をかける。


「えー、なんでウチが...」と、金髪の美少女は呟く。


 そのまま、俺は言われるがまま奥の席に行く。


 そうして、席に着くと「久しぶりだねwつーくんw」と、その美少女は言う。


 緑の目に綺麗な金髪。

昔とはだいぶ印象が違うが、なんとなくの雰囲気で彼女が誰かがわかる。


「ゆー...柏木さん...だよね?ひ、久しぶり...」と、少しぎこちない笑顔でそういった。


 名前は柏木雪乃。


「ウケるw昔みたいにゆーちゃんでいいよ?つーくんw」と、悪戯な笑みを浮かべながら返答する。



【挿絵】

https://kakuyomu.jp/users/tanakamatao01/news/16818093088237022731


「そ、それはちょっと...」と、完全にギャル化してしまった彼女に萎縮してしまう。


 そんな俺の様子が面白いのか、ニヤニヤと俺を見つめてくる。


 さらに彼女の奥からは3人の熱い視線を感じる。


「それじゃあ、HR始めるぞー。えっと...」と、担任の先生が話し始める。


「ね、つーくん見てない間にじみーになったねーw昔は女子の憧れって感じだったのに、みる影もないんだけどw」と、ストレートに嫌な弄りをしてくる柏木さん。


「...まぁ...そ、そうだね。これが本当の俺...だから」と、ぼそっと返答する。


「...ふーん。そうなんだ。まっ、なんでもいいけどーwあ、RINE交換しよ?」


「おーい、柏木。うるさいぞー」


「サーセーンw」と、反省していないように言う。


 昔からなんでも興味を持っていて、女子の流行の最先端を立っていた。

確かに昔からギャルっぽい喋り方だし、お母さんもギャルっぽい感じだったけど、そのままギャルになるとは...。


 すると、HRが終わるが、地味な転校生にクラスメイトたちが押し寄せることもなく、多分昨日と同じ雰囲気の時間が教室に流れる。


 すると、「ちょっと失礼ー!失礼!」と、俺の前の席に無理やり座ろうとする女子。



【挿絵】

https://kakuyomu.jp/users/tanakamatao01/news/16818093088237276231


 そうして、俺を見上げながら楽しそうに笑い、「つーくんだよね!やっぱり!変わってないー!私のこと覚えてる?」と、言う。


 彼女も変わっていなかった。

名前は有永愛。


 無邪気な笑顔と赤い目が特徴的な可愛らしい女の子。

昔から男女問わず友達が多く、天然で、ものすごく積極的な女の子。


「...有永さんだよね。久しぶり」と、返答する。


「...有永さん?嫌だなー!昔みたいにあーちゃんでいいよ?てか、あーちゃんがいい!ね!あーちゃんって呼んで!」


 相変わらず積極的というか、強引な女の子である。


 そんな彼女に反応して、近くの席にいた彼女が反応する。


「つ、つーくん...困ってるよ...?」と、白髪で青い目の彼女が顔を真っ赤にしながらそう返答する。



【挿絵】

https://kakuyomu.jp/users/tanakamatao01/news/16818093088237485542


 昔と変わらず照れ屋で、消極的で大人しく、小さい声...。


 名前は白川月。


 ロシア人のお母さんの影響で綺麗な白髪をしており、青い目は更に特徴的である。


「...ひ、久しぶり...白川さん」というと、目をキョロキョロしながらさっきより顔が赤くなっていく。


「ひひひひ、久しぶり...//お、覚えててくれたんだ...//う、嬉しい...えへへ//」と、呟く。


 そんな様子を遠くから睨みつける...女の子。



【挿絵】

https://kakuyomu.jp/users/tanakamatao01/news/16818093088237628321


 名前は青野舞。


 青い髪に鋭い目つき...。

いつも俺のことを睨んでいて、どうやら俺のことは嫌いなようで...。


 そうして、10年ぶりに再会し、青春が動き始めるのであった。

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