幻難く人惑う其れは悪魔のせい

皇 遊李

幻難く人惑う其れは悪魔のせい

人として生き人として死ぬ。ゆりかごから墓場までアトリー政権の収穫。

人として生きていく中で永遠の命と言うものは存在せず必ず臨終を迎える。哀しみは生きる希望となり別れは人を強くする。絶対的普遍の世の中で人間はヒューマニズムを唱え生けるものの頂点に君臨した。之は君主制のようなものでその手には剣が握られている。そしていつかは滅びる。栄枯盛衰的観念、いわゆる無常観。手を伸ばせば届く筈なのに、私にはどうしても届かないものが存在しソレを私は悪魔と呼ぶ。悪魔は実に見えるものではなく形だけが存在している。何時か其れは具現化するのではないか。絶望を与える天使は悪魔を倒してくれるに違いない。幻は実に見えぬものであり煙のようである。はっと息を呑めば、詰まる感触。嗚咽。つらさ悲しみ。存在意義の不証明、まるで暗黙の了解の上で成り立っているようなもの。幻は難く人は否いやはいさ惑わせるものであろう。言うなしにあらず。幻はきっと私達を惑わせるものなんだろう。人はいさ、悲哀の情願を持つべきして幸福の鐘を鳴らしそれが止まればついには滅びぬ。雨は大地を揺らし竜巻は血を無に帰す。帰依と信仰、疎かな行い、杜撰、僻むこと。手は震え狂気に満ちる感覚、人はみなその素質がある。悪魔は私達なのか。コーラン、新書悪魔と人間の区分をしたか。いつしか俗世を築き集団として生きる世界で私達は本意なる者を求めてきたのだがその行動は人間たらしめるものであったのか。共存は偽り。虚構なる世界に置いての清純派は何なのか。メシアは現れたのか、救われたのか、虚構をいつまでも信じ人として生きていくことなく堕落していく私は悪魔だ。人ではない、いや私だけではない皆悪魔なのである。その素質がある。腹の中が分からず何を考えているのかも分からない。せかいは素晴らしいのか、感情世界の終焉。暗がりの人道、人の足跡には合わない私の足。光は包まないのか。本当に道はそれなのか。怒号なる世界で慟哭の感を抱く人々は捕縛の対象であり嘆きは悪魔なのである。悪魔は私たちの存在を落とし、人ならざるものへと変えていく。人間のはるか彼方、彼岸なる困惑、無数の星のセレナーデ、愛を語るはムジーク。小さいながらもよくやった。子よ、抱けるものは抱くのだ。世界の終焉は近い、なら私はカヤで漕ぐ必須条件がある。人を惑わせるものであろう悪魔は世界を蝕み今日もまた一人ひとりと悪魔に飼い慣らされる。世界は虚構の上で成り立つものであり外界はまどいの煙、吸えば悪魔に飼い慣らさる。甘い蜜の味は誰にも忘れられない。そんな人は悪魔である。人の顔は人の個性、これは悪魔である。不意に思う。幻難く人惑う其れは悪魔のせい。いつかの世代にどうかこの文章を読んで欲しいと思う今日このごろであった。

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