応援コメント

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  • 流れるような物語の展開と
    要所要所で突き付けられる判断
    内戦の戦時下という緊迫感のある舞台設定
    どれもが素晴らしくて、
    息をつく間もなく読み終えました。


    設定の曖昧さが好きです。
    表に出てる以上の設定が練り込まれているのかもしれませんが、想像の余地を残す作りっていうのは妄想を膨らませることができていいですね。

    主人公は『「何か」を探している』
    それ自体、主人公はそれほど気にしてない様子を見せつつ、おそらく自身の在り方として刷り込まれている印象を受けました。
    そのきっかけは、少年兵更生プログラムにおいて、ボスから引き取られた際の言葉なんじゃないかな、と思います。
    我を殺し、命令を忠実にこなす。
    少年兵とはそうやって意識操作されていることが多いようですから、主人公にとってボスの最初の言葉は自身の果たすべき使命のように刷り込まれたのかな、と感じたのです。
    彼が石版ではなく少女を選んだのは、誰かに強要されて何かを探すのではなく」、「自分自身の考えで「何か」を追い求めたい。
    そのために誰かに引かれたレールの上から抜け出したい、そんな想いがあったのではないかなぁ、なんて。

    少女自身の役割を考察するのは野暮ですけど、なんとなく彼女こそが石板そのものではないかな、という気がします。
    ただ、それは真理がすべて記録されている存在と言うよりは、全てを記憶し、記録していく存在のような。その結果、石板以上の能力を引き出せるのでは、と妄想しました。

    妄想はまだまだ尽きませんがこの辺で。
    一作一作がその時々の世界観を最大限楽しめるようにキャラ設定されている気がして、他の作品も楽しみにしながら少しずつ読んでいきたいと思います。

    素敵な作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    日浦海里さん

    息をつく間もなく読んでくださったとのこと、大変嬉しいです!
    このお話は最初、もっと短くギュッと絞った形で書くつもりだったので、設定をそこまで深く考えていませんでした。
    ところが書き始めてみると、舞台が「紛争地帯」でテーマが「錬金術」……あまり短いと書ききれないと気がつきまして、最短で纏められる範囲を探って今の形に落ち着いたのです。

    設定や人物造形の曖昧さなど、食い足りないと感じられる方もいらっしゃるかなと思っていたので、想像の余地があるとおっしゃっていただけて、ホッとしました(´▽`*)

    主人公の少年兵であった過去も、今の在り方と繋がる重要な要素と捉えてくださって、ありがとうございます!
    おっしゃる通り、彼らはまず人間として自ら考え行動する権利を奪われ、「上の言うことは絶対」というロボットのような洗脳教育を受けます。
    その刷り込みは救出されても簡単に抜けるものではなく、生涯トラウマが続いたり、周囲からも受け入れられなかったり……社会復帰を阻害するたくさんの困難があるそうです。

    本当の自分がどんな人間かわからないまま、大人になっても彷徨うしかない。「何かを探している」…それはボスの命令か、自分の本心か。
    きっと主人公自身もわからないまま燻っていた意識だと思うのですが、かつての自分のように自由を封じられた少女と出会った時、選び取るのは間違いなく自らの意思だと思える道であってほしい。そして自分を取り戻してほしいと、ここはちょっと大きな願いを込めました。

    少女の役割、私が考えているのも概ね同意見で、伝わって嬉しいです♪
    彼女自身がどんなに可能性を秘めた存在だとしても、それに関わる人間の態度次第では、その可能性は永久に閉ざされたまま……そんなことを思っていました。

    大変深く読み込んで丁寧なコメントをくださって、嬉しいです!
    私はいろいろと文体や作風を変えて書くのが好きで、中にはものすごーく馬鹿馬鹿しいものもあるので、落差にびっくりされるかもしれませんが……💦
    好みでないものはそっと閉じていただいて、他にも楽しんでいただける作品があったなら、大喜びです!
    私も日浦さんの素敵な作品、ゆっくりと辿らせていただきますね。
    お読みいただき、ありがとうございました(*^▽^*)

  • クールな主人公が砂漠のイメージによく合っていますね! スカーフの巻き方をレクチャーしてもらうところがなんともリアルです。そのスカーフで少女の足首を縛る演出がまたニクい。主人公の素性も少女の正体もなんとなくぼかされているせいか、ふたりが今度どうなっていくのかとても気になります。かっこいい短編を読ませて頂きありがとうございます♫

    作者からの返信

    圭以さん

    クール×砂漠、大好きです! 映画で多用されているイメージですが、もちろん小説にもOKですよね(^^)
    国も主人公たちの素性も作中で起こる不思議な仕掛けも、あらゆるものがぼかされているという雰囲気小説ではあるのですが、かっこいいと感じていただけて良かった~♪ 二人のその後は私も気になっており、時間と心に余裕ができればチャレンジしたいところです( ;∀;)
    こちらこそ、嬉しいコメントをありがとうございます✨


  • 編集済

    人間関係も思い浮かぶ景色も乾いた感じがして、情け容赦のない世界。
    そこに生きる主人公は、一見、目的がなく人間味の薄れたように見えますが、彼からは体温というか、生命にしがみつく生々しさを感じます。

    だから、厳しい世界に生きる彼が少女を選んだ事はすんなりと受け入れられました。

    ――何かを探す目をしている。
    彼が果たして探していた物を見つけられたのかは分かりませんが、私は、彼が少女によって何かを得た、或いは取り戻したように思えます。

    とても素敵なお話でした!

    作者からの返信

    本居さん

    乾いた情景や人間関係は、まさしくこの作品の土台となる部分ですので、そういった世界を想像して頂けて嬉しいです(*^^*)
    >生命にしがみつく生々しさ
    主人公の奥底に残る人間らしさを感じ取ってくださったのも、大変ありがたいです!

    少女との出会いによって、彼が何かを取り戻したのは間違いないと思います。それが本当の人生の最初の一歩になるのかもしれません。
    自分にとって価値あるものと出会い、手に入れるのは容易なことではありませんが、それでも真実を探し求める目を持ち続けていれば、いずれは辿り着けるのではないか……と、希望を持たせるようなお話になっていたら幸いです♪

    素敵なお話と言っていただけて、励みになります!
    お読みいただき、ありがとうございました(*^^*)

  • 拝読しました。
    主人公の見ている風景か思い浮かぶような細かな描写ですね〜。カメラが主人公のちょっと後ろから付いていくように感じて、とても臨場感があったのです。

    私が好きなポイントをあげると、飴玉と宝石ですかね。
    この話では主人公の名前が読者に伝わる必要は特にないので、伏せたまま彼女が飴玉を転がすようにして反芻するのがとても良いなぁと。そしてその後に彼女の笑顔を宝石に例えるのがなんとも。

    あとここ
    >少女が顔から包帯を剥ぎ取った。燃えるようなエメラルド色の両眼。

    エメラルドを燃えると表現出来るのはこよみさんだけだと思いました。とてもとても強い意思を感じる。

    楽しませていただきました。

    作者からの返信

    葉さん

    いつも丁寧に読み込んでくださって、ありがとうございます!
    >カメラが主人公のちょっと後ろから
    まさに、そんな感じでいつも書いてます(*^^*) カメラを止めるな! って言いながら。臨場感、伝わって嬉しいです♪

    好きポイント! こういうの教えていただけると、テンション上がります✨
    主人公の名は出そうかな、どうしようかな、少し考えたのですが、こんな終盤で彼の肖像をはっきりさせてしまう必要はないのではないかと考えました。名もなき男のままがこの作品にはふさわしい気がして。
    しかし少女の名は重要ポイントなので出しました。そこの対比も映えるといいなあと思いつつ。

    >燃えるようなエメラルド
    これはわりと定番な言い回しかと勝手に思っていたので、そうなのか! と新鮮なご感想でした。英語圏で緑は嫉妬の色とされ、「緑の眼」は嫉妬深いという意味があるので(ひどい偏見ですが)、嫉妬に燃える=緑の眼は燃えるというイメージが頭にあったのかもしれません。
    こういう表現も拾っていただけて、とても嬉しいです♪

    お読みいただき、ありがとうございました!

  • これはすごい!
    いや、これも、か(笑)。
    一本の映画を見ているようでした。

    錬金術というのはファンタジー作品に見るものしか知らなかったのですが、もしかしたら現実世界も大きな意味では錬金術によって成り立っているのでは…と考えてしまいました。
    何かを選択して、何かを捨てる。その繰り返しが“生”なのでしょうね。
    主人公が選択した“生”が愛に満ちたものになりますように。

    読ませて頂きありがとうございました!

    作者からの返信

    幸まるさん

    嬉しい感想コメントと共に、なんとも深い洞察に満ちた素敵なレビューコメントまで書いてくださって、ありがとうございます!
    「胸が熱くなりました」と書いていただいて、こちらの胸の方まで大変熱くなりました……!( ;∀;)

    本当に錬金術の奥義なんてものが存在するなら、それを得られるのは見せかけの知恵を集めて満足する人じゃなく、心の深いところで本当の愛を理解している者であってほしい……という願いを込めた作品です。
    それを丸っと掬い取ってくださったんだなあと、とても感動しました✨

    映画を観ているよう、というご感想も、そういうイメージで描いたので、伝わってくださってとても嬉しいです!
    こちらこそ、物語を深く読み取ってくださって、本当にありがとうございました(≧▽≦)

  • 映画みたい☺️文章力あってこそ、こういう世界が書ける気がします。かっこよかったです!

    作者からの返信

    なおさん

    お読みいただき、ありがとうございます!
    ちょっと常識は置いておこうかってなる荒唐無稽なお話が大好きなんです( *´艸`)
    憧れの世界を描写してみました。かっこよかったと言っていただけて、大喜びしてます✨

  • ハードボイルドでスリリングでスペクタクルで最高でした!(語彙力0)
    アイはボスの言うところの「秘められし法則」を知る存在なのでしょうか? それとも、「精製された人の霊魂」自体なのかも?

    とっても面白かったです! 映画化or漫画化希望です!!

    作者からの返信

    栄さん

    >ハードボイルドでスリリングでスペクタクル
    本作において最高の褒め言葉ではないですか!!
    書きたいこと全て伝わって嬉しいです、ありがとうございますヾ(≧▽≦)ノ

    アイの正体、作者のボンヤリとした考えでは、恐らく栄さんのご想像通り「精製された人の霊魂」的なものから生まれ、状況次第で「秘められし法則」を知ることも可能な存在ではないか、と思っています。今回の顛末を見る限り、彼女自身は叡智の扉のようなもので、それを開くのは他者である必要がありそうです。
    最後まで正解の扉を選び続けられる人間は、なかなか現れないのではないでしょうか。主人公の男はどうするのだろう……。

    映画化or漫画化希望、嬉しいです! 調子に乗ってカクヨムコンの短編部門に出してみようかな~(*´▽`*)
    お読みいただき、ありがとうございました!

  • アイザック・ニュートンの錬金術書の中にエメラルド・タブレットの英訳も発見されてるそうですね。伝説的な内容を踏まえた上で紛争地の切実で過酷な実態をハードボイルドな文体で描いていて、とても迫力がありました。

    鎖を解かれた少女は足首を切断していてとても痛々しいですが、それでも宝石みたいに笑えるなんて、生きることに前向きなんですね。とても心打たれました。

    作者からの返信

    京華さん

    ニュートンに言及してくださるとは、大変嬉しいです! 実際の彼は科学者というより、錬金術師と言った方が近かったみたいですね。ちょうど時代の転換期に生きていた、とっても興味深い人物です(*^^*)
    また、文体も迫力があると評していただいて、ハードボイルドへの挑戦が報われました♪

    実際の紛争地でも、手足を失くしながら笑顔で生きている子供たちがたくさんおり、そんな光景を想像しながら書いたラストシーンでした。心打たれたとのお言葉を賜って感激です……!
    とても励みになるコメントを、ありがとうございました✨

  • 主人公の『何かを探し続けるEYE』と助け出した少女の『全てを知るエメラルドEYE』その意味合いが巧みにリンクしていて読後、『Destiny』という単語が頭に浮かびました。

    彼は『分捕り屋』にして実は真理を探求する素質を生まれながらにして持っているのかもしれません。だからこそ窮地に陥ったあの時に無機質な石板よりも、不可思議な存在ながら生きている彼女が持つ真の価値を無意識のうちに読み取って助けたのではないでしょうか。
    そこに優しさなどという薄っぺらな言葉では表せない深みを感じました。

    7200文字という短編でここまでの臨場感と迫力、そしてストーリーの厚みを醸し出せる鐘古さんに脱帽です。
    素晴らしい作品を読ませていただきありがとうございました。

    作者からの返信

    那智さん

    さすが……! EYEのリンクに言及していただけるとは、こちらこそ読みの深さに脱帽です<(_ _)>

    主人公の男が「真理を探求する素質を生まれながらにして持っているのかも」という分析も、嬉しいです。彼は優しさだけで生きていける世界に身を置いておらず、自分にも他者にも厳しい選択をしてきたのだと思いますが、その分、自分に何かが決定的に足りないことをわかっていたのでしょう。
    今回、自分を誤魔化せない二択を迫られたことにより、本当に選ぶべきものを勝ち取ったのかも。

    ストーリーの厚み、そして深みを感じ取ってくださって、光栄です!
    嬉しいご感想をいつもありがとうございます(*^^*)

  • ハードボイルドな世界ですね。
    渋くてスリリングで、そして最後は……。やっぱり、うまいなあ。最高です。
    こよみさんの書き出す世界観の多さは、これまでの作品で分かりつつも、いつも驚かされます。
    そして創作を支える知識の多さ。
    上なるものは下にあるものの如く、下なるものは上にあるものの如し
    ……このような一節、知らなかった^^;
    私の知識の中で、似たような一節って、
    上は大雨、下は大火事なーんだ? ぐらいですよ^^;

    素敵な物語でした^^

    作者からの返信

    イルカさん

    渋くてスリリング! これまでの作品ではなかなか見られないご感想をいただき、嬉しいですヾ(≧▽≦)ノ

    >上は大雨、下は大火事なーんだ?
    ちょww朝から笑かさないでくださいwwww
    アラビア語で石板に刻まれているのが実はこれだったら、めちゃくちゃ面白いではないですか!(ただし確実に『三題噺ショートショート集』行きです!)

    「上なるものは」って検索窓に入れただけで以下の文章が候補に出てくるくらいのなので、意外と知られているのかなーなんて思っていました。いや、別にいいんですよこんなのは知らなくて(^^;

    世界観とストーリーを楽しんでいただけて、嬉しいです!
    コメントありがとうございました♪

  • 確かに皆様仰っているように、ハードボイルド、臨場感凄い、と思うのですが、やっぱり一番感じるのは、芯にある「こよみスピリッツ」は、ブレがないということです。
    どんな物語にも必ず温かみがある。
    命の重さを本当に知っている人だとわかります。
    だから、私は、こよみさんの作品がとても好きなんだろうなと思います。

    これから二人の物語はどうなるのでしょうね。
    想像する楽しみまで下さって、ありがとうございました(*^^*)

    作者からの返信

    緋雪さん

    なんと私泣かせのコメントを……!
    こよみスピリッツ、どんな作品からも感じてくださるなんて、むちゃくちゃ嬉しいです~!( ;∀;)

    ホラーとか例外的なジャンルもありますが、どんな物語もやっぱり最後には人間の温もりを感じさせるものであってほしいなあ~というのは、読み手としての私の願いでもあり……それを実現できていたなら、とっても嬉しいです✨
    またまたギフトもいただきまして、励みになるし身が引き締まります。
    自分を信じて作品を書くぞ!という勇気を、また一つ頂きました♡

    こちらこそ、二人の未来まで想像してくださるなんて、おまけのご褒美までもらったみたいで!
    いつも素敵な感性で読んでくださって、ありがとうございます(≧▽≦)

  • ハードボイルドでとても素敵です。
    アイと名付けられた少女、
    これから先、幸せになりますように

    作者からの返信

    ポンポコさん

    ありがとうございます!
    お話的にはまだ何かありそうな終わり方ですよね( *´艸`)

  • ハードボイルドの探偵を思わせる主人公の、クールでニヒルなカッコよさ、紛争地帯の生々しい空気、鮮やかな展開、驚きの真実、爽やかさと温かさを感じさせるラスト……完璧です。
    アクション映画の名作を観ているようでした……!!!

    作者からの返信

    ハルさん

    アクション映画の名作とまで言っていただけて、嬉しいです!
    細かいことはいいからハードボイルドでスピード感のある読み口を意識したので、伝わって感動です✨
    お読みいただき、ありがとうございました!

  • インディージョーンズのような、ワクワク感と緊張感、どんでん返し。
    映画を見ているような気持ちになりました。素敵なお話を読ませて頂き、ありがとうございます。

    作者からの返信

    めぐるさん

    映画のようと言っていただけて嬉しいです!
    古代遺跡の辺りはインディジョーンズを参考画像として脳内で流していたので……笑
    こちらこそ、お読みいただきありがとうございました(*^^*)

  • 鐘古こよみ様

    こよみ様には珍しいハードボイルドなタッチが否応なくワクワク感を煽り、冒頭から惹き込まれます。そして、この情景描写! 痺れます。
    いったい、どんだけ強運なのでしょうか、この主人公〝分捕り屋〟は。
    否、そういうことではない。ちょっと脳がアレな読者の私には、
    こよみ様の高邁なテーマを読み解くことはできないまでも、この物語の中でお宝を探し当てたいと思いました。私も何かを探す目が欲しいです。
    〝分捕り屋〟のファーストネームが知りたい気もいたします。
    いい意味で期待を裏切られたハートウォーミングなラストに、
    こよみ様の人間性の気高さを感じました。
    『鐘古こよみ短編集』を飾るまたまた素晴らしい小説!
    読ませていただき、ありがとうございました\(^o^)/

    作者からの返信

    ブロ子さん

    さっそく読んでくださって、ありがとうございます!
    ハードボイルドに憧れて書いてみました。カッコ良いと思っていただけたら幸いです♪
    でも趣味全開なので、ちょっとわかりにくいですよね(∀`*ゞ)エヘヘ
    少しでも錬金術について興味があり齧ったことがある方なら、ピンとくるところの多い話なんじゃないかな~と思います。

    テーマ云々はひとまずおいておいて、なんかインディジョーンズとかあの辺りの冒険映画の、冒頭15分くらいをイメージしてもらえたら✨
    素晴らしい小説と言っていただけて、大喜びです!
    いつも励みになるお言葉を、本当にありがとうございます(≧▽≦)