42 アダルトが過ぎる老舗キャバレー

 大阪ミナミの某老舗キャバレー、そこはアダルトが過ぎる大人の社交場だった。


 まずはそのゴージャス過ぎる内装に驚かされた!


 おしゃれだけどよくみると安っぽい、ホストの内装とは大違いだった。


 広い店内に沢山のシャンデリア、バブルの匂いがプンプンして、まるで映画のセットのような迫力があった。


 しかし何よりすごいのは、そこに集う人々がアダルト超えてもはやシルバーなのだ!

 

 客もホステスも年齢層が高過ぎる!!

 

 30代はまだまだ若手、40~50代でやっと中堅、60~70代超えのレジェンドも多数!


 中には、母、子、孫の3世代で働くホステスや大正産まれのお客様までいた。


 そんな中、自称18歳(本当は16歳)の私は、もちろん最年少で皆様に可愛がって頂いた。

 

 夜の部のホステスになると、ノルマもそれなりに厳しく大変らしいが、昼間はそうでもないらしく気楽だった。


 言ってしまえば、子供やペットのような扱いで、

「可愛いねぇ」

 と愛でられ、頭や背中を撫でられるだけ。


 たまには、女として求めて来るような客もいるが、夜のお店のように強引だったり酒グセの悪い人はいなくて、


「まだまだ御盛んでスゴいですねぇ♡」

 と褒めてあげたくなるような可愛いもんだった。


 昭和のアダルトな職場は、気楽でなんだかしっくり来た。


 だけど、穏やか過ぎてつまらなかった。


 波も風も立たない。


 まだまだアダルトにはなりきれない、懲りないヤングな私が欲しかったのは、やっぱり情熱的な愛と、激しい快楽だった。


 昭和のスナックもキャバレーも好きだったが、半年程で辞めて、また少しずつ刺激が過ぎる日々へと戻って行った。

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