さっぱりとした作風で、リアルな光景が文字から浮かび上がってきます。何かを声高に主張するわけではなく、説明を延々するでもなく。寂しい秋やねっとりした秋が悪いとは言わないが、こんなさっぱりした秋があったのか。そんな思いに駆られました。
秋の情景を作者さんの視点からとらえた良作が多い短歌集です。読んでみて、秋を楽しむのも乙なものです。