第6話 痛みと快楽
――――――――――――1ヶ月後。
僕の横には横柄で乱暴な男がいた。
付き合ってるわけじゃない。
でも、、友達以上…。
「優成!!…」
ことある事に殴られていた。
常に顔はあざだらけ。
会社にも行かなくなった。
でも、もう僕には甘えられる人がいない…。
「……!!…なぁ、金は?」
「ないよ…」
「なんでだよ!!…」
また蹴られた…。
当然過ぎるのは…明。
かっこいい明、可愛い明…。明…。
「……優成!!……金!!……」
「…殺して…もういいよ…」
「あぁ?お前殺したら金の出し口いなくなんだろ?!」
僕は床に押し付けられた…。
もうボロボロだった。
男が出かけた隙に、
明に電話をかけた…。
…さすが明だ。直ぐに気づいてくれた。
「優成。どうした?」
「……明、ありがとう。。」
僕は男の家のベランダに出て5階部分から落ちようとしてた。
すると、『優成!!…優成!!……おい!!!……』
「明…死にたいよ…」
「ダメ。死ぬな。迎えに行くから。そこにいろ。」
「いい。もういい……来るな。。」
「いいから場所教えろ。」
「来るな!!お前はお前で好きにしろよ!!……どうせ俺といても幸せになんかなれない!!……」
「…あたしは優成といて幸せだった。今だって…。連絡くれて嬉しかった。」
「……明。」
「なに?」
「明はやっぱり女なんだよ。」
「優成は男。……でもあたし達は縛られない。」
「…いいのか?」
「あたしはありのままのあんたが好き。」
「……」
「…誰と話してんだよ。金は?」
「…明。愛してるよ。」
僕は電話を切って、外に捨てた。
そしてまた…。
――――――――――――暫くして血だらけのまま、小銭だけ少し持って外に出た。
もう外は暗くなってた…。
(公衆電話。)
明の番号を回した。
「優成。いまどこ。」
「西町の公園。」
「行くから待ってて。」
僕は奥の方のあまり目立たないベンチにいた。
「…優成。帰るよ。」
明が僕の座りに座った。
「…抱きしめてよ。ねぇ…明!!…」
明は少し笑って僕を抱き寄せてくれた。
「ったくお前はほんとに…。」
「…助けて」
「帰ろ。あたし達の家に。」
「うん。……。」
「……どうした?」
「…キス…してよ…」
「あたしから離れて誰ともしてないのか?」
「してない…。」
「嘘じゃない?」
「嘘じゃない!!俺はずっと、ずっと、ずっと……」
「あたしだよね。」
「僕は…明がいいんだ…。かっこいい明も可愛い明も…」
「じゃあもう逃げないで。」
「わかった…。あき……」
明はなんでもお見通しだ。
ちゃんと唇を重ねてくれた。
「明……」
「…優成。あたしに出して。…お願い抱いて…。」
「……逃がさない」
―――――――――――――――。
「…明。」
「いいよ、来て。抱いて。」
「……上から見下ろすお前って本当に綺麗」
僕が明の上で馬乗りになると、明が気付いた。
「……もしかして」
「……」
「…ごめん、」
「僕は明のものだ……」
「そうだよ…あんたはあたしのもの…」
「んぁっ!!…」
「痛くない?」
「痛くない…もっとして…明…」
馬乗りになったはずの僕が。
『快楽をくれ』と明の手を取って懇願していた。
「許せないな…あたしの優成をこんなに傷付けて…」
明に体を撫でられると、甘い声を出してしまう…。
「優成…本当に誰ともしてない?」
「……した。」
「楽しかった?」
「痛かった…」
「どこがいたかった?」
「…うしろ。」
僕が小声で言うと、
明日香は僕の胸の先端を思い切り抓った。
「はぁっうっ!!……」
「……」
「……やめないで。」
「……こんなにして。…早くして。」
僕は明に抱き着いて動かすと、
痣だらけの背中に爪を立ててくれた。
「優成…!!優成…!!…」
普段聞かない女性らしい声に止まらなくなっていた。
そのうちに耐えられなくなって奥の奥に出した。
――――――――――――。
「……」
「……。」
僕は明を包み込んで頭を撫でていた。
「優成…また大きくなってる…」
「お前の指が悪いだよ。」
「この指?」
「ふぁぁ…」
この人には勝てっこない。
彼女は初めて僕の上に乗って、乱れ始めた…。
完全に溶けて溺れていた、
そんな彼女に僕も溶けきっていた。
―――――――――――――――。
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