第4話 夢の外でも

―――――――――夢の中。


『明…』

『どした?』


僕は常に明の腕の中に居る。

男女逆転。そんな感じ。


後ろに座る明に下からキスを求めると、ちゃんと返してくれる。



でもその分離れてる時間が辛かった。

仕事終わり、駅で会ったり、家でどちらかの帰りを待ったり、僕はその時間が待ち遠しかった。


……「明!!……」

「ただいま。。」


毎日僕は明に抱き着いていた。

2人だけの秘密。


外で明は女性らしく、

外で僕は男性らしく…


とても窮屈な思いをしていた。


そんなふたりにとってこの家はとても、居心地のいい場所だった。



―――――――――――――――。


「明……」


つい最近まで夢から覚めると明は居なかった。

そしてまた夢の中に戻ろうともがく…。

苦しかった。


でも今は…。



「明…、、明だね…」


僕は彼女の頬を撫でてまた眠る…。

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