第5話

「ハルモニ、こんばんは。若菜。」

その夜、若菜は祖母に電話をかけた。

「あ、若菜。今、山梨県にいるらしいね。元気かい?」

ハルモニの元気な声が返って来た。

「元気だよ。若菜、ハルモニが大好きだから。これ言いたかったの。サランヘヨ、ハルモニ。」

「ああ、ありがとうね。ナド サラゲ、若菜。」

「牛の世話、頑張る。半年は帰らないって決めたの。学校サボったんだから、その代わりに牛の世話は六ヶ月頑張るね。」

「そうかい。わかった。いい人かい、そちらの方は?」

「うん、とっても。よくしてもらってるよ。」

「そうか。安心した。電話ありがとう。」

「おやすみなさい。」

「おやすみ。」

若菜は電話を切ると、すぐに眠りについた。

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