第4話【大統領と総理】

米国民の中で疑問視する声も聞こえてきた。

「国民の間で、どこに落ちたかで騒ぎになっている。国防長官はなんと言っている?」

「私を罷免してくださいと申し出ております。」

「馬鹿が!ペンタゴンに落ちた核攻撃を公に出来ない責任が奴の首一つで済むわけがないだろう!奴に伝えろ。北朝鮮を徹底的に殲滅しろ。核攻撃無しでな、と。エアフォース1を準備しろ。それから今すぐ日本にホットラインをする。準備急げ。」

しばらくして回線がつながった。

「総理、久しぶりだな。突然だが直で話をしよう。リョウテイでするような話だ。」

「公式会談の体で非公式の密談をされたいということですか?」

「察しがいい、総理。リョウテイは密談、迎賓館はパーティー、首脳会談はショーじゃないか。格好として首脳会談と会見はするが。本当に話したいことは非公開で非公式の密談だ。よろしく頼むよ。総理。」

ホットラインが切れた後、総理は呟いた。

「米国もてんてこ舞いだな。日本も戦中になった。もう平和ボケはできない。この戦争の着地点を誤ると取り返しがつかなくなる。そろそろ情報を国民に提供していこう。」

(つづく)

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