第24話 交渉決裂
☆
あまりにこの世の中が面白くなさすぎる。
そう考えながら私はイライラしながら家に帰る。
するとヒステリーを起こした母親の声が聞こえた、と同時に「何をしているの!!!!!どこをほっつき歩いていたの!!!!!」と一緒に怒号とペン立てが飛んでくる。
私はイライラが増しながら「どこでも良いでしょう」と答える。
そうしているとバァンと思いっきりのビンタが飛んできた。
「アンタ誰に飯を食わせてもらっているって思っているの?お父さんが居なくなってから...私が血眼になって稼いでいるのに!!!!!」
「...そんなに世話に私が邪魔なら家を出て行くけど?」
「アンタ誰に向かって言っているの?私は...母親なのに。アンタ娘よ?私を養おうという気はないの?最低ね」
母親はとち狂った事を言う。
私はキレそうになる。
これだからヒステリーはマジに困る。
そう思いながら私は「...知らないよ。...何?さっき言っている事と反発しているけど」と聞く。
すると母親は私にまたビンタを飛ばす。
「アンタね!!!!!」
私と母親は家で暮らしている。
だけど...お父さんが亡くなってからこの家はゴミだらけで腐敗している。
脱いだものは散らかったまま。
ゴミはそのまま。
まさに地獄だ。
おまけに母親はお父さんが亡くなって狂っている。
「...アンタなんか母親じゃないし」
「はぁ?」
「お父さんが死んでから...狂ってしまったよね。...マジに弱いよね!!!!!精神が!!!!!」
「...アンタね...」
「またビンタ飛ばす?だったら私も反撃するけど」
「私は...アンタの母親なのに」
「母親と思ってないって言っているでしょう。元に戻る気もないなら全てが破滅的だよ」
「...」
母親は妬ましく私を見る。
私はイライラしながらそのままその場を後にした。
それから自室に閉じ籠る。
何故こんな事になった。
そう思いながら私は「...そうだ。これも全部...アイツ。暁月晴矢のせいだ。だったら私は...!!!!!」となる。
「...私は許さない。晴矢...アンタがレイプした事を」
そして私は更なる嘘を塗り固めようとした。
すると電話がかかってきた。
それは...達也だった。
影嶋達也(かげしまたつや)。
私の友人の男の子。
「もしもし」
「ああ。数多。...アイツら捕まったらしいぞ。飯島と高橋」
「...知らないよ。そんなの。どうでも良い」
「まあな。アイツら捨て駒だしな」
「情報だけ提供してやっただけ。...それだけ」
「...だけど警察が動いているっぽいぞ?もう無茶出来なくね?」
「それはアイツらに、でしょ。...私は指示した訳じゃないし。支持もしてない」
「...そうだな。確かにな」
「だから私は知らないしどうでも良い」
そう言いながら私は冷めた目をする。
すると達也は「...暁月はどうだったんだ。結構...接触したろ。お前」と聞いてくる。
私は「あんな犯罪者の事なんてどうでも良いけど...私がまた気楽に過ごせる様に彼には悪意を被ってもらう予定」と解説をした。
達也は「そうか」と言いながらニヤニヤする様な声で言った。
「楽しみだな」
「楽しみっていうか犠牲になってもらわないとね。...それにムカつくよ彼ら」
「そうだな。調子に乗っている部分もあると思う。最近...噂に聞いた限りではな」
「そうそう。だからどうにも許せない」
「...それにしてもレイプ魔がそんな事をするなんてな。...心底馬鹿にしているな」
「そう。私は...絶対に許さないよ」
「何かお前楽しそうだな」
「そうだよ〜」
達也はいつも私を構ってくれる。
いつか告白しようとは思っているけど。
だけど先ずは...目先の事を解決しなければ。
そう思いながら居ると達也が「今度、河川敷でバーベキューするんだけど。当然、数多も来るよな?」と私を誘う。
私は「うん」と笑顔になって言う。
「...」
この人は私の理想的なパートナーだ。
私が大好きな面々を全部抱えているのだ。
無茶苦茶、理想的。
ああなんて幸せなんだろう。
家の事さえどうにかなれば、と思うけど。
「暁月にどうするんだ?ところで」
「...彼にはレイプ魔の烙印を押してやるの。影から全て落としてやる。その為に先ずは彼の大切な秀水から地獄を見てもらおうかな」
「ああ。秀水柊子だっけ?...あの美人」
「私にとっては憎たらしい顔だけどね」
「あの女に何か恐怖でも刻み込むのか?」
「そーそー。まあでも私は手は出さないよ。...知り合いの男達が動くだろうけど」
「はははwww怖いなお前www」
「そう。暁月の、アイツの望むもの全部ぶっ壊してやる。だって私は不幸だし」
秀水もそうだけど。
山田だっけ?よく分からないけど全員、壊滅させてやりたい。
私がこんな目に遭っているのに幸せになんて許さない。
絶対にあってはならない話だから。
☆
翌日になってから私と...待ってもらって達也と一緒に暁月の家に向かう。
全て事前にインプットしてから、だ。
それから私はインターフォンを押そうとした。
すると横から声がした。
「おはようございます」
「...秀水?」
「あーちゃん。彼はまだ寝ています。...ですが私は貴方に用事があって来ましたが」
「...どういう用事」
「この大きな戦いを停戦しませんか。もう止めましょう。この戦いは無意味です」
「私は暁月だけは許さないよ。小馬鹿にするし」
すると秀水は冷ややかな笑みを浮かべた。
私は「...」となって秀水を見ていると。
向こうの方から「オイ」と声がした。
達也が来ていた。
「威嚇するな。相手は女だぞ」
「...そうですね。見れば分かります。...交渉決裂、残念です。地に落ちてもらいますよあなた方にも」
「...地に落ちる?それはこっちのセリフだけど。...彼は私をレイプしたのに。それで能天気に暮らしているのは許せない」
「地獄を見てもらいますよ。...彼はあくまでレイプはしてない」
「...」
達也がイライラする姿を見せる。
その姿に私は「良いよ。また別の日に来るから」と嘲笑ってからその場を後にする。
秀水は「後悔しない様に」と言葉を発してから私達を見送る。
脅してきたな秀水の奴。
罪を犯せば捕まる。
あくまで秀水は分かっているのか?
分かってないなら滑稽極まりないのだが。
私達はレイプされた。
その被害を訴えているだけだ。
何も悪くない。
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