第10話 クラスメイト達の大喧嘩

「やれやれ」


次の日の事。

俺の机が廊下というか外に出ていた。

イジメの様である。

廊下にほっぽり出されている体育で使う用品などを見ながら、俺のか、と思いながら溜息を吐いて肩をすくめた。


かなり迷惑な話だな。

それを担ぎ込もうと俺は思い抱えると教室から「ねえ。もう止めようよ」と震える声が聞こえてきた。


隠れながら見ると教室で玉城達が不安げな顔で一部のクラスメイト勢力に別勢力として立ち向かっていた。

飯島と高橋に対して何か言っている。

俺はその姿を見ながら、おいおい、と思いながら、アイツらが用事で居なくて良かったな...、と胸を撫で下ろす。

それから俺はタイミングを見計らう為に観察する。


「いや。だってマジにアイツうざいしさ。めちゃ汚い」

「そーそー」

「だけど人がやる事を超えてるよ!せ、正義とか...そんなの...建前で言っているけどこんなの全然違うし...!」


玉城が俺の為にとか...クラスの為だろうけど必死に抵抗をするが。

その言葉に飯島と高橋が「あ?」と鎮圧する。

クラスは完全に勢力が分割している。


飯島と高橋側に一部リア充が群がっている。

まるで面白みに集る砂糖を求める蟻の様に...群がっている。

その飯島と高橋側の一部の生徒がワイワイ言う。


「玉城うぜー」

「確かに」


そう言う飯島と高橋。

どうもたかを括っている様だ。

このクラスは確か...30人。


きっかり半分に分割している気がする。

そして見ているとオドオドしている勢力、つまり玉城側の生徒が「もう止めようぜマジに。暁月。アイツだって同じクラスメイトだろ。それにいくらレイプ魔っつっても...」と、シュプレヒコールの様に文句を言う。

すると飯島と高橋側は「俺達は嫌だね」と言葉を吐く様に言った。

「アイツと同じクラスなんて気持ちが悪い」と言いながら、だ。


「良いぜ。今日で全てを明らかにしようか。...玉城。お前マジにウザかったしな」

「そーそー。委員長ぶってさ。お前マジにウザいんだわ」


そして玉城は突き飛ばされる。

尻餅をつく玉城。

俺はその姿にザワッと...静かな血の気の引いた怒りが込み上げる。

だが、今はまだ観察だ、と思いながら俺は観察を続ける。


「大体さ。レイプだぞ?気持ちわりーと思わねぇのかよ」

「そうそう。女子に無理やり性行為とか下半身はモロ腐ってんぞ?それでお前...女子の気持ちも考えない。気持ち悪いとか思わねぇのは異常だと思うだが?」

「...」


玉城は何も言えなくなる。

外野が気が付いた様にやって来た。

すると俺に気が付いてない?と思われる泉が反対側から入って唖然とした。

「何これ?」と言いながら、だ。

不快な感じになっている。


「ああ。上島さんじゃん。...暁月の奥さん的な奴だよな?w」

「そうそう。つーか気持ち悪い。暁月の奥さんって」

「...もしかして...彼の事を言っているの...」


何か...泉がキレた。

ザワッという感じでオーラが出て◯イヤ人みたいな感じになる。

周りも吹っ掛ける様な感じで言い始めた。

ヤバい感じに見える。

流石にたまったもんじゃないと思い俺は「何の騒ぎだよ」と入る。


「ああ。お出ましだな」

「そうだな。...暁月。お前、退学か転校しろよ」

「このクラスには必要無い」

「...俺が必要無いのは別に構わないし良いが何をした。玉城に謝れ」


そう言いながら俺は激昂する泉を静止する。

それから俺は玉城を立ち上がらせる。

すると「オメーには指示権はねーよ。ふざけんな」と飯島と高橋が言う。

クラスメイトの半分はその2人の勢力に「そうだそうだ!」と言う。

ヤバいなこれ。

何も解決しない。


「先生が来るぞ。...お前ら終わりだぞ」

「その前にテメーが終わるんだよ」

「...何で俺が終わるんだ」

「お前はレイプ魔だろ。俺達は教師にぜーんぶ今までの事をチクッたんだわ。前の学校でもそうだってな」

「...はぁ...全て話したのか」

「把握はしているかもだが。...俺らはお前という奴がどうも気に入らない」

「マジに死ねよ」


俺は盛大に溜息を吐く。

泉は「アンタら言わせておけばふざけんな!」と更にブチギレた。

そんな泉を静止しながら「俺は別に転校しようが退学しようが構わない。だが玉城とかの身の安全はこの先もこの学校で保証出来るのか」と聞く。

すると「玉城の身の安全?ああ。お前がこのクラスから消えるなら保証するよ」と平然とすんなり言う。

俺はその言葉に溜息を吐く。


「泉。玉城、俺は...」


そこまで言った時。

教室に教員がなだれ込む様にやって来た。

俺達を見ながら「何をしているんだ」と言う。

一番ビビったのは何故か保健室の先生が居た事だ。

どうも...秀水が一緒に来たという事は先生を呼んだのか?


「...お、おばさん」

「...泉...どうしたのこれ。何があったの?」

「待て。泉。おばさんって何だよ」

「私の親戚だよ。...おばさんは」

「...何...」


俺は驚愕しながら保健室の先生を見る。

イジメで水を被った時に世話になった先生だ。

そんな先生を見ながら俺は「...」となる。

生徒指導部の先生が「何をしている。何があった」と言う。


すると黙っているクラスメイトの中でそんな先生に玉城が事の成り行きの全部をバラしたというか。

記憶の限り全部を話した。


「お前!!!!!玉城コラ!!!!!マジにざけんな!」


そう暴れて激昂する飯島と高橋。

だがそれに対して体育教師の永山が「静かにしろ!!!!!お前達2人は本当に問題児だな!それから...クラス全員、生徒指導室などに来てもらおうか」と睨みを効かせる。

俺達はその言葉に素直に従った。


それから飯島と高橋などが反省文と停学処分に一応なった。

第三者の調査が進むらしい。

そして飯島と高橋と結託したクラスメイトの3分の1以上が反省文と停学処分になって...その事もあってなのか完全にクラスは一気に散り散りになった。

これも調査がされる。


因みに俺だが俺はまた別のクラスに編入した。

停学などは避けられ...クラスも離散した、がまあ。

転校などは免れたがこれからどうしたものか。

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