入店列雨傘さして肩寄せるシメジフレンズ売り場では敵
販売数が限られているものを買うために並ぶ場合、私は大抵買い逃します。店内を歩くのがよくないようですが、走ってまで……と思うのです。一緒に並んだ人を出し抜いてまで……。そこまでしなくても。
じゃあ、入店の列にわざわざ並ばなくてもいいのでは? 我ながら矛盾していますね。
「正しい」ということを、私は重要視しないのですが、「正しい生活」というのは、もしかしたらあるのかもしれません。
朝起きて、食事をして、洗濯と掃除をして、間食はせずに、体を動かして、お風呂に入って、夜に眠る。それは正しいことのような気がします。肉体にとって正しいことのような気がします。でも、私たちには心がありますから、「正しい」けど「正しくない」こともあります。
食事を抜かないように。
あるいは、食べ過ぎないように。
夜更かしもしないように。
煙草は私は吸わないし、お酒もここ最近は全然飲みませんし、なかなか正しい大人をやっているなと思うのです。
でも甘いものはやめられなくて、健康診断のときに栄養士さんから「大人はおやつを食べなくていいんですよ? 夕飯だって食べなくてもいいぐらいですよ、夜はもう寝るだけなんですから」と言われ、ああ、こんなことなら、ばか正直に食生活を書いて提出しなければよかったと後悔しました。
さらに「あなたは痩せなくていいですよ。でも筋肉をつけてください」とのことでした。痩せなくてよくても筋肉が必要なら結局運動しないといけないのはダイエットと同じなわけでしょう。むしろ食事制限でどうにかなるダイエットのほうが楽なのではないかとさえ思ってしまいます。
筋肉をつけるというのは肉体にとって正しいことです。
ああ、正しいというのは本当に正しくて、正しいというのは本当にもう暴力的なまでに正しくて。ぐうの音も出ないほどに完璧に正しいのです。ああ。
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