指輪なく「突き指したの」薬指 手をつなぎ見る櫨の黒影
結婚指輪を外したからといって、離婚したとは限らないから。
指輪がない日には、きっと言いわけが必要なのでしょう。女友だちが何を考えているのか、その横顔からはわからなくて。ただ、夫の話はしないで、というメッセージだけは受け取ったのです。いつか指輪が戻る日までは。あるいは……。
福岡県の久留米のほうに、すてきな
秋の夕暮れ時、櫨の道を歩きながら、あたりを見回します。
和風の立派な民家があって、乾いた田んぼにはひこばえが生えていて、小さな踏切があって。
空には雲が多くて、山のほうからは野鳥の鳴き声が聞こえてきます。風が強く吹いています。肌寒いですね。
絵に描きたくなります。透明感と奥行きのある風景。水彩が似合うかもしれません。
ところが私は水彩絵の具がどうも苦手で。どうしても色が濁ってしまうのです。しかし、上手な人の水彩画を見ると、濁るどころか清らかに澄んでいるので驚かされます。「あ、つまり私がヘタクソなだけなのね」と、自分の実力不足を思い知ることになるのでした。
きれいな風景画を描けたらいいな。挑戦してみたいと思って、水彩絵の具セットは数年前に買ってあります。あとは描くだけ!
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