第17話 批評とどう向き合うか
創作を続けると、必ずと言っていいほど出会うのが「批評」です。自分の作品に対する他人の評価や意見は、時にありがたいものであり、時に厳しく響くこともあります。良い批評をもらえば嬉しく、ネガティブな意見には落ち込むこともあるでしょう。しかし、批評とどのように向き合うかは、創作を続けるうえでとても大切なポイントです。
最初の頃、私は批評に対して敏感になりすぎていました。些細なコメントでも、「もっとこうすべきだったのではないか」と悩んでしまい、次に書くことが怖くなることもありました。けれども、次第に気づいたのは、批評は「その人の視点」からの一意見であり、必ずしも作品の価値や自分の実力を否定するものではないということです。
批評を受け入れるうえで、まず大切なのは「批評を自分に必要なものだけ受け取る」という姿勢です。すべての批評をそのまま受け入れるのではなく、自分の創作にとって成長の糧となる部分だけを取り入れるようにしています。たとえ厳しい意見であっても、そこに改善のヒントが含まれていることがあるので、感情的にならずに冷静に判断することが大切です。
また、批評の一部は「創作の視点を広げるための機会」として受け入れることも心がけています。自分では気づけなかった視点や考え方を教えてくれる批評もあるため、他人の意見を通して自分の表現を見直すことができるのです。ただし、その視点が必ずしも自分の目指す方向と一致しているとは限らないため、最終的には自分の価値観に沿った選択をすることが重要です。
さらに、批評に対する耐性をつけることで、自分の創作に自信が持てるようになります。批評は時に痛みを伴いますが、その痛みを通じて自分の表現がより洗練され、強くなっていくのを感じます。批評を「自分を育てる材料」として捉えることで、心が楽になり、創作に対する恐れが少なくなるのです。
批評は、受け取る側の姿勢によって自分の成長を後押しするものにも、創作への不安を生むものにもなります。重要なのは、批評に流されずに自分の軸を保ちつつ、必要な部分だけを吸収する柔軟さです。自分の作品を守りながらも、成長のために学べることを見つける――そのバランスが、創作を続けるための鍵だと感じます。
これからも、批評と向き合いながら、自分の表現を磨いていきたいと思います。批評に振り回されず、批評を通して自分の強さと成長を実感できるように。批評に対する冷静さと柔軟さを持ちながら、私は今日もまた自分の言葉を紡いでいきます。
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