前のエピソード――第15話　自分の作品への愛情

創作を続ける中で、ふと自分自身の成長を感じる瞬間があります。初めて書き始めたときと比べて、表現が少しずつ豊かになったり、伝えたいことがより明確に形にできたりすることに気づくと、自分の歩んできた道のりを実感できるのです。創作とは、作品を生み出すと同時に、自分自身を育てていくプロセスでもあります。

振り返ってみると、最初は書くたびに不安や戸惑いがありました。「この表現で伝わるだろうか」「他の人に比べて劣っているのではないか」と、自分の力不足を感じ、戸惑うことも多かったです。しかし、創作を続け、試行錯誤を繰り返していく中で、少しずつ「自分の言葉で表現する」ことに対する自信が生まれてきました。

成長を感じるのは、単に技術的な面だけではありません。自分の内面をより深く見つめられるようになり、他人に影響されることなく自分の表現を信じる力がついてきたことも、成長のひとつだと感じています。自分の感情や価値観をしっかりと表現できるようになることで、作品により自分らしさが宿るようになりました。

創作を通じて学んだのは、「成長はすぐに目に見えるものではない」ということです。小さな一歩の積み重ねが、気づいたときには大きな変化となって自分の中に現れます。ひとつひとつの作品を通して、自分がどんな表現をしたいのか、自分が大切にしているものは何かを探る過程が、自分を成長させてくれるのです。

また、成長を感じる瞬間は、次の挑戦への意欲にもつながります。今までできなかったことができるようになったり、新しい表現方法を見つけたりするたびに、創作がますます楽しくなっていきます。成長の喜びを感じることで、創作の世界がさらに広がり、次はどんな表現ができるだろうとワクワクする気持ちが湧いてくるのです。

自分自身の成長を感じることは、創作を続ける大きなモチベーションになります。どんなに小さな変化であっても、それは確実に自分の力となり、次のステップへと導いてくれる。今日もまた、自分の成長を信じて、新たな言葉を綴っていきたいと思います。その一歩一歩が、未来の自分を育てていく力となると信じて。