第2話 形のお披露目
2段の形審査は2人でやるので、副将で既に2段であった安本が相手をしてくれることになりました。しかし、子供の時から勉強とか学習というものが嫌いな私は、順番さえ覚えればいいや、ということで、2回ほど練習してやめてしまいました。
形審査の前日、最終お披露目ということで、皆の前で受験者が形を披露しました。1・2・3年生に対し、4年生たちが講評するのですが、みなビシッと決まった形を見せるので「よし ! 全員合格だ !!」なんて、意気が上がります。
私はお披露目なんかしなかったのですが、横目で私の形を見ていたキャプテンの中村は、あれだけ「絶対受かります」「楽勝ですよ」なんて、おだて上げていたのに「まあ、当たって砕けろ、ですね。」なんて、つれない言葉。
他の4年生も、5年生の私には、誰もアドバイスなんかできないので、まるで「裸の王様」状態の私は、さしたる危機感も緊張感もなく「なんとかなるだろう」なんて、のんびり気分で形審査を迎えたのです。
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