第2話二人は出会う

桜の花びらが舞う。高校の通学路で、私は人生で初めて恋をした。

その子は、他の人とは違う感じがした。桜の花びらが舞う中で

彼女はにこっりと歯をだして笑った。そこまで、おかしな事が

起こっていないのに。彼女は、笑っていた。その姿に、私の目が

彼女にピントを合わせていた。「あんずーおはようー」私の背後から

私に飛びつく。幼馴染の岩下萌音いわしたもねが私の

彼女への画角をズラす。「急に、飛びかからないでよ」

「ごめん、ごめん。あんずがさぁ。あまりにも美味しそうだったから

 つい」「私は、草食動物じゃないけど。ライオンさん」「がぁーがぁるる」

 ライオンのうめき声をマネする。萌音に、私は微笑ましい表情で

「おはよう。萌音」と言った。「いやーまさか、高校も同じとは奇遇ですな」

「萌音が、私と一緒の高校に通いたいって。言うから、私が合わせて

 この高校にしたんじゃん」「そうだけ?」「そうだよ」実際、私は

 今通っている。高校よりかは、もう少し偏差値が高い所にいけたけど。

 私の横にいる。幼馴染さんが「高校も一緒の所行こうね」と泣きながら

 私に言ってきたから。しょうがないから、私が萌音の方に合わせる事に

 形になった。でも、実際はこれでよかったと思っている。変に気をはらなくて

 いいし。何より、何より。あの子と一緒の学校だったし。桜の花びらが舞う

 中。彼女の周りに風が吹いている。この絵画のような美しさに、私は目を

 奪われていた。「どうしたの?」「ううん。何でもないよ」萌音が、私の

 顔を心配そうに除く。それに気づき。私が何でもないと萌音に言う。

 その言葉を聞いた。萌音は「じゃあ、早く行こう♪」といつもの明るい声音で

 私の手を引っ張る。萌音に引っ張られ、急に速度を上げた。私は、後ろを

 振り向き。彼女の方を見る。私が見た瞬間。彼女と目が合った。

 この時に、私は思ったんだ。「あぁ、今私は、恋をしているんだ」って

 私は、幼馴染に手を引っ張られながら。そんな風に感じ。

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隣には君がいてくれるから 優薔薇 @yo-81u

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