第8話 怒り

 お風呂場で5回求めたあと、俺達はベッドに移動する。

 もちろんベッドでもたくさん俺達は体を求め合った。

 

「なぁ俺と彼氏、どっちのほうが気持ちいい?」

「そ、それは……」

「大丈夫、今は俺しかいないよ。ほら正直に答えて」

「……晴人」

「ん?」

「だからその……晴人の方が気持ちいいわ。ってちょっとなんで驚いてるの?」

「いや、だって急に名前で呼んできたから……そのびっくりした」

「名前で呼んじゃダメだった……?」

「いや、いいよ、優菜」


 俺も霧島のこと下の名前を呼ぶと、彼女は嬉しそうな表情を浮かべる。

 コイツ、もう俺にデレデレじゃん。

 絶対俺の事好きだろ。

 ちょっと試してみるか。


「なぁ優菜」

「な、なに?」

「もし俺の赤ちゃんできたらどうする?」

「そんなのわかんない……」

「ちゃんと答えて。俺の赤ちゃんできたらどうする? 生んでくれる?」

「……生んでほしいの?」

「うん、生んでほしいね」

「なら生んであげる」

「え? まじで? 優菜は俺のこと嫌いなんだろ? なのに生んでくれるの?」

「今は嫌いじゃないわ……」

「へぇ~、俺のこと今は嫌いじゃないんだ。もしかして俺のこと好きになっちゃった?」

「っ……そ、そんなわけないでしょ。別に好きじゃないし」

「嘘つくなよ。今の優菜めっちゃ俺にデレデレしてるじゃん。俺のこと好きなの丸わかり」

「ち、違うもんっ……変な勘違いしないで」

「はいはい、そうですか」


 霧島、いや、優菜は否定しているけど今のコイツは絶対俺のことが好きだ。

 それは間違いないだろう。

 コイツ意外とちょろいな。あと今の優菜は結構可愛い。

 

「ねぇそろそろ夜ご飯食べない?」

「ああ、そうだな。その前にあと一回だけしようぜ」

「……ええ、いいわよ」

「サンキュー。あっ、次も中に出していいよな?」

「う、うん……いいよ。たくさん中に出してぇ……」

「あぁ」


 再度俺たちはベッドの上で激しい運動をする。

 霧島優菜か。

 コイツのこと嫌いだったけど今は結構気に入ってる。だって可愛くてエロいし。

 いやいや、何言ってんだ俺は……。

 俺はコイツに虐められてたんだぞ?

 そうだっ、この女は昨日まで俺を虐めてきた。

 俺が「やめて」と懇願してもやめてくれなかった。それどころか、どんどんイジメはエスカレートした。

 許せないっ、やっぱりコイツのこと許せねぇよっ。

 行為中、俺は優菜のお尻を思いっきり叩く。パシンと強烈な音が部屋全体に響き渡る。

 

「い、痛いっ……ちょっと何すんの?」

「黙れカス野郎が!」


 再び俺は優菜のお尻を叩く。「やめてっ……」と泣き叫んでいる彼女を無視して、お尻を叩き続ける。

 もう優菜のお尻は真っ赤だ。

 それでも俺はやめない。復讐を続ける。


「い、痛いよ……痛いのヤダよ。ねぇ晴人なんでこんなことするの……?」

「お前、自分がしたこと忘れたのか?」

「え……?」

「お前は俺が「やめて」と言っても殴ってきたよな?」

「っ……そ、それはその……ごめんっ」

「は? ごめんだと? そんな軽い謝罪で許すわけねぇだろ!!!」

「っ!? い、痛いっ!? 痛いよ!?」


 何度も真っ赤に腫れたお尻に痛みを与える。

 パシンと乾いた音が鳴り、優菜の悲鳴が部屋に響き渡る。


「くっ……もう我慢できねぇ。優菜! 中に出すぞ!」


 俺は遠慮なく優菜の中に出した。

 行為が終わっても優菜は余韻に浸っていた。

 そんな彼女の髪を俺は引っ張る。


「い、痛いっ……痛いよっ。ねぇお願い、暴力はやめてぇ」

「俺が「もうやめてくれ」と言ってもお前やめてくれなかったよな?」

「っ……そ、それは確かにそうだけど」


 そうだ、この女は俺が「やめて」と懇願しても暴力をやめなかった。

 やめるどころかイジメは悪化した。

 ちっ、なんかむかついてきた。

 イライラしすぎて優菜のお腹を蹴る。


「ぐはっ」


 強烈な痛みに優菜は涙を浮かべる。

 泣いている彼女を俺は蹴りまくる。

 顔面、胸、お腹、色んな箇所に痛みを刻み込む。

 優菜は子供みたいに泣きながら「やめてぇぇ! お願いだからやめて!!」と言ってきた。もちろん俺は彼女の言葉を無視して暴力を続けた。


 しばらく時間が経ち、またムラムラしてきた。

 俺は暴力を中断して、泣いている優菜に話しかける。


「おい、俺の舐めろよ」

「う、うん……わかったよ」


 優菜は大人しく俺の指示に従い、アレを舐め始める。

 相変わらずコイツのテクニックは凄いな。すぐ果ててしまいそうだ。


「大嫌いな男の舐めるのはどんな気分だ?」

「……別に嫌いじゃないわよ」

「は?」

「だからその……アンタのこと別に嫌いじゃないわ」

「いやいや、嘘つくなよ。俺はさっきまでお前のこと殴りまくってきたんぞ? そんなカス野郎普通嫌いになるだろ」

「……ううん、嫌いじゃないわよ。だって悪いのはアタシだもん。アンタのこと面白半分で虐めなきゃよかった……。今は本当に反省してる」

「……」

「ごめんね、晴人。本当にごめん」

「ちっ、謝るぐらいなら初めから俺のこと虐めるなよっ」

「……うん、そうだね。あんなことしなきゃよかった。本当にごめんっ」


 優菜そう言ってご奉仕を続ける。

 なんでだよ。なんで俺に優しくするんだよ。さっきたくさん酷いことしたのに。何回も殴ったのに。

 クソっ、調子狂うなっ……。


「晴人っ……これからはムラムラしたらいつでも言ってね。アタシの体いつでも使わせてあげるから」

「まじで? いいの?」

「うん、こんな体でいいなら好きにしていいわよ」

「……はは、そりゃ最高だな。お前、性格はカスだけど顔と身体はエロいからな。毎日求めてやるよ」

「う、うん……」

「もちろんゴムなんかつけねぇぞ?」

「わかってる。生でいいわよ……」

「ま、まじで……? 本当にいいのか?」

「うん……アタシ、アンタにたくさん酷いことしたから……そのかわりにアタシのこと好きにしていいわよ。それで許されるとは思ってないけど」

「いや、もういいよ。お前のこと許してやる」

 

 俺がそう言うと、優菜は「え……?」と声を漏らす。驚いていた。


「なに驚いてるんだよ」

「だ、だって……今許すって言ったから」

「ああ、優菜のこと許してやるよ。その代わり、毎日お前の体使わさせてもらうからな」

「う、うん……いいよ。きゃっ、んっんっ……ちょ、ちょっといきなりそれは」

「いいだろ別に。お前だってこれ好きじゃん」

「う、うん、好きだけど……んっんっ、きゃっ♡」


 この女、やっぱり最高だわ。

 これから毎日求めてやるっ。もうコイツは俺のもんだ!! 誰にも渡さねぇ。

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