第4話 復讐②

 現在、俺は霧島に口でしてもらっていた。

 やばい、めっちゃ気持ちいいんだけど。コイツ口でするの上手いな。

 いや、これは上手いのか? 俺、霧島以外の女に口でされたことないから誰かと比較できない。

 まぁたぶん上手いとは思うけど。


 あっ、そうだ。せっかくだし、今の霧島を撮影しよ。


 俺はスマホを操作して、カメラアプリを立ち上げる。

 そして、今も一生懸命お口でご奉仕している霧島を撮影し始めた。


「ちょ、ちょっと!! アンタ何してんの!?」

「何って動画撮ってんだけど」

「ふざけないでっ!! 今すぐやめなさい!!」

「は? やめるわけねぇだろ。ほらいいから続きしてくれよ」

「っ!! 黙れっ!! 早く動画撮るのやめろ!! アンタまじで殺すわよ!!」

「は? お前、俺に逆らう気かよ。動画ネットに晒すぞ?」

「っ……」


 俺の言葉に霧島は怯む。

 昨日まで霧島の方が立場が上だった。けど今は俺の方が立場が上だ。立場が逆転して、プライドの高い霧島は悔しそうに唇を噛み締める。

 いいね、その悔しそうな顔。実に滑稽だ。

 霧島は怒りの目つきで俺を睨んでくる。

 俺は睨み返した。


「何睨んでんだよ。ほら早く続けろ」

「アンタ……まじで許さないからっ」


 再度、霧島は口でご奉仕してくれる。

 大嫌いな男のご奉仕をするのは屈辱的だろうな。

 悔しくて仕方ないだろう。

 ははっ、最高だね。


 しばらく時間が経ち、そろそろ限界を迎えそうだ。


「おい霧島、そろそろだっ。全部飲めよ、わかったな?」

「ちっ……わかったわよ。飲めばいいんでしょっ」


 霧島のテクニックがすごすぎて終焉を迎えてしまった。

 行為が終わり、霧島が話しかけてくる。

 

「全部飲んだわよ。これで満足……?」

「いや、まだだね」

「え? まだ……? もしかしてまだしてほしいの?」

「ああ、こんなのじゃ足りねぇよ。さて、次は何してもらおうかな~。あっ、そうだ、次は全裸になれ」

「ぜ、全裸って……そんなの無理に決まってるでしょ。ここ屋上よ?」

「だからなんだよ? ほら早く脱げって」

「……」

「何してんだよっ、早く脱げ。脱がないならあの動画ネットにアップするぞ?」


 俺がそう言うと、霧島の体がビクッと震える。怯えている様子だった。

 更に俺は霧島を追い詰める。


「まじで動画アップロードするぞ? いいのか?」

「……」

「不特定多数の人間にお前の痴態が見られるんだぞ? 恥ずかしくないのか? あれ? もしかして不特定多数の人間に見られたいのかな? いいぜ、それならこの動画アップロードしてやるよ。よし、じゃあアップロードのボタン押すぞ?」

「ま、待って……」

「ん? なに? どしたの?」

「ぬ、脱ぐわ……」

「まじで?」

「ええ……全裸になってあげるわ。その代わり、あの動画はネットに上げないでね?」

「ああ、分かってるよ。そんなことより早く全裸になれよっ。ほら早く」

「わ、わかってるわよっ……脱げばいいんでしょ、脱げばっ」


 霧島は恥ずかしそうに制服を脱いでいく。もちろん脱いでいる姿はスマホで撮影していた。


 霧島は下着姿になった。黒いブラに包まれた胸と黒いショーツ。

 エロい下着だな。学生がつける下着じゃないだろ……。

 たぶん、今日も彼氏とエッチする予定だったんだろうな。じゃないとこんな大人っぽい下着を選ばないはずだ。


「エロい下着だな」

「う、うっさい……こっち見んな」

「そんなの無理に決まってるだろ」


 下着姿の霧島をガン見する。

 コイツ性格はカスだけど、顔とスタイルは抜群だよな。

 

「おい、早く下着も脱げよ」

「わ、分かってるわよ……」


 霧島は下着を脱ぎ捨て全裸になった。

 全裸になった彼女は顔が真っ赤だった。

 俺に裸体を見られて恥ずかしいんだろう。

 そりゃ恥ずかしいよな。だってここ屋上だし。しかも、大嫌いな俺に見られてるし。

 

「ね、ねぇ……アタシのことどうする気なの?」

「どうって……そんなのセックスするに決まってるだろ」

「っ……う、嘘でしょ?」

「嘘なわけねぇだろ。ここまで来たんだから本番までするに決まってるだろ。あっ、言っておくけど、拒んだらあの動画ネットにばら撒くからな?」

「っ……分かってるわよ。その代わり、ゴムはつけて」

「はいはい、分かったよ。ほらこっちにお尻向けろ」


 俺がそう言うと、霧島は屋上のフェンスに手をつきお尻をこちらに向ける。

 俺は彼女に近づく。

 そして、俺達は一つになった。

 

「えっ!? ちょ、ちょっと!? アンタ!?」

「ん? どうした?」

「アンタ!! ゴムしてないでしょ!?」

「別にいいだろ、それぐらい」

「ダメに決まってるでしょ!? 今すぐやめてっ!!」

「そんなの無理です~」

「ちょ、ちょっと……んっんっ、アンタ本当に最低っ……」


 そう、俺はゴムをつけてなかった。

 だってそんなの持ってないもん。


「ぜ、絶対外に出してね……わかった?」

「はいはい、わかりました~」

「本当にわかってる? 絶対よ?」

「分かってるって。ちゃんと外に出すよ。ほら、今はプレイに集中しようぜ」

「んっんっ……」


 外に出すわけねぇだろ、バカかお前。

 これは復讐なんだよ、霧島。容赦しないからな。

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