第26話 初めての危機

クロの事はこれで一安心。

シロと仲良くしてくれればOKさ。


突然だが、今は俺のステータスが知りたい。

何故って? 体がダルいからだ。シャレじゃないよ。マジマジ。

これって、ラノベでよくあるパターンの「魔力切れ」とか「急激にレベルアップしたから」ってやつじゃないか?

どちらにせよ、知っておいた方が先々対処出来るからね。


「シロ、俺のステータスを見てくれ」

「判りました」

「ボクも見る~!」


クロはシロに習って、俺のステータスを見ている。

見て判るのかな? 文字とかの勉強が先じゃない?


「見ましたけど、どうしますか? 書きますか?」

「そうだなぁ……前回と大きく違う所だけ言ってもらえば良いかな?」

「そうですか。

 えっと、HPが半分になってます。

 それから項目が1つ増えてますね。他にも変化がありますよ」

「えっ? マジ? やっぱり書いてもらっても良いかな?」

「判りました」



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名前:大矢一馬

年齢:31

種族:人

レベル:5(↑1)


HP:27/52(↑1)

MP:366/2900(↑10)

魔素:計測不能

状態:ラグーンウイルス(通称:王国熱)感染中


スキル

 神の結界(MAX)『注:1分につきMP2使用』

 魔素譲渡

 魔素放出

会話(+1)


魔法:ライト(MP1)


パーティー

 シロ(飼い猫)

 クロ(飼い犬)


冒険者ギルドランク:EE


神の評価:出不精・横着者・交渉人・CEO・クレーマー・詐欺師・ブリーダー


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「……病気じゃねぇか!!」


体がダルいって熱があるのか?!

HPが減ってるのも、病気のせいじゃないか?!

ウイルスって……怖い!


「シロ! 治癒魔法を!!」

「結界の中だから無理ですよ?」

「外に行くぞーっ! ゲラッアウッ!!」


外に出て、治癒魔法をかけてもらった。

ステータスを見てもらったが、『状態』の項目は無くなったらしい。


部屋に帰ってからネットでラグーンウイルスを検索したがヒットせず。

この世界特有か……。

異世界、侮ってたぜ!

知らないウイルスが蔓延してるとはな!

よくよく考えれば、異世界だもん。ウイルスとか菌とか同じのはずがない。

何で同じだと思ってたんだろう? ラノベの影響か?

そうだよ、異世界で味噌とか作ってるもん。同じ菌とかウイルスだと思うだろ!


危ね~。油断禁物。

そして異世界に行くならチート大事! 特に治癒系!




ところでさ、改めて書いて貰ったステータスを見てるんだが……。

神の評価が増えてる!

犬と猫を飼ってるから、ブリーダーってのは良い。

誰が詐欺師だ! 失礼だぞ、神!

もしかして、これのせいでスキルの『会話』が+1になったのか?

スキルとかに影響があるみたいな事を言ってたし。

でもそれなら『交渉人』って評価の時に増えても良いと思うが……。

今度電話した時に聞いてみよう。


「ご主人様~」

「ん? どうした、クロ」

「何でご主人様はHPが少ないの?」


子犬が純粋な目で、ぶっ込んできやがった。

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