第25話 おねえちゃん

確かあいつは生後5ヶ月とか言ってたな。

3日分のエサは置いていったけど、追加で買わないとな。


さてエサだが、えっと、ミルクと固形餌?

別々にあげれば良いのか?


ネットで調べたら、混ぜて柔らかくしてあげるみたい。

こういう事は言っておけよ。


ちゃっちゃと作り与えてると、どこからともなく殺気が!

振り向くと、ドアの隙間からシロが見てた……。

背後にゴゴゴと文字が見えるようだよ。ちゃうねん。


「お、お、お、お帰り」

「主、その子は?」

「ほら! 友人のシュウを知ってるだろ! いつもお前を構いまくるヤツ!」

「覚えていますよ。逃してくれない人ですよね」

「そう! そいつがさぁ、どうしても飼えないから飼ってくれって連れてきたんだよ!」

「そうですか」

「だから、な、飼う事になったんだよ! しょうがないよな!」

「そうですか」

「え~と、ほら、お前の弟みたいなものだ!」

「そうで……弟! それならしょうがないですね!」


おおっと、弟ならOKなのか。

どうやって説得しようかと思ってたんだが、ラッキー!


「名前はクロ。ほら、お前がシロだから、弟ならクロだろ」

「そうですね、対になる名前っていうところが良いです!」

「そうだろうそうだろう」

「お腹一杯~! みゅ? 誰?」

「お前のお姉さんだぞ。シロって言うんだ」

「お姉さん……おねえちゃん!」


おおっ! 早速仲良くしている。

微笑ましい光景だ。いつまでも見ていられるなぁ。

いやいや、確認だけはしておかないと。


「シロ、クロのステータスを書いてくれ」

「判りました」



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名前:クロ

年齢:1(5ヶ月)

種族:犬

レベル:15


HP:1000/1000

MP:1000/1000

魔素:20/20


スキル

 神の結界(MAX)

 鑑定(MAX)

 アイテムボックス(MAX)

 取得経験値倍増

 必要経験値半減

 犬の牙(MAX)

 言語理解(MAX)

 全能力増加(MAX)

 全耐性(MAX)

 必要MP半減


魔法:はいはい、全部使えますよ


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はっはっは。5ヶ月で俺よりも数段、いや数百段上ですか。

まぁチート持ちですから、しょうがないですよね。


しかし、何だこの投げやり感。

魔法くらいちゃんと書こうぜ、神様。


攻撃方法は? 『犬の牙』ってやつだな。

つまり噛みつき。え~、血とかで汚れるんじゃないの?

ん? でもシロは汚れて帰ってきた事が無いな。

レベルが上がるくらい敵を倒してるだろ? 返り血くらい浴びてても不思議じゃないんだけど。


「シロ、倒したヤツの血とか浴びないのか?」

「避けるようにしてますよ? それでも飛んでくる事もありますけど」

「でも汚れて無いよな?」

「結界で弾かれてますから」


結界優秀!

と言う事は、クロが噛み付いても血を浴びる事は無いのか?

ま、成長してからの話だけどね。

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