第22話 魔法ってもの

俺が仕事をしている間、シロにはアニメを見させた。

動いてるのを見た方が、自分が使う所を想像しやすいだろと思ったから。

見せた作品は「オー○ーロー○」。……ヤバいのを見せたか?



翌日。

シロは色々な魔法が使えるようになった。

ここで結界の凄さがまた判った。


まず、外からシロに強力な魔法を撃ってもらったが、ビクともしなかった。

俺の魔力も減らない。削った分引かれると思ってたんだけどな。

そして、結界の中では魔法が発動しない。

どんなに頑張っても何も出なかった。傍目から見れば中二病にしか見えない。

シロが外から転移で入ろうとしたけど、入れずに玄関の門扉の前に出たんだ。

結界、スゲー。



シロから、ライトの魔法だけは教わった。

と言うよりも、他のは覚えられなかっただけだが……。


俺は! この為だけに! 初めて! 異世界に! 出たのだ!!


魔法という未知なる中二病心を動かす物に、さすがの俺も抵抗出来なかったんだ。

一歩だけだが、出ただけでも凄い事だろ?


ちなみにこのライトって魔法。

小さいLEDの電球みたいなのが空中に出る。

夜の工事現場程度には明るくなる。消費魔力は1。

MPの代わりに魔素を利用出来ないか?と考え発動させたら、誰もがする予想通りフラッシュバンみたいな事になった。

サングラスをしてても目が痛かったよ。

この運用方法はシロにも教えてある。


ちなみに、ちなみに。

シロが魔法を使うと、魔素は自動的に1だけ減る。

つまり20回使うと、補充の必要が出てくる訳。

でも、魔素が0でも魔法はMPが切れるまでは使えるらしい。

つまり魔法を使う事で、この世界に魔素を落としてるみたい。



さて、シロを抱いて魔素を譲渡しつつ、今のステータスを確認してみよう。



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名前:大矢一馬

年齢:31

種族:人

レベル:4(↑1)


HP:51/51(↑1)

MP:366/2890(↑10)

魔素:計測不能


スキル

 神の結界(MAX)『注:1分につきMP2使用』

 魔素譲渡

 魔素放出

会話


魔法:ライト(MP1)


パーティー

 シロ(飼い猫)


冒険者ギルドランク:EE


神の評価:出不精・横着者・交渉人・CEO・クレーマー


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名前:シロ

年齢:3

種族:猫

レベル:34(↑2)


HP:7000/7000(↑1000)

MP:6541/7000(↑1000)

魔素:20/20


スキル

 神の結界(MAX)

 鑑定(MAX)

 アイテムボックス(MAX)

 取得経験値倍増

 必要経験値半減

 猫の爪(MAX)

 言語理解(MAX)

 全能力増加(MAX)

 全耐性(MAX)

 必要MP半減


魔法:全部オッケー


冒険者ギルドランク:BE


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……シロは良いとして、俺のステータスには色々とツッコみたい。


魔法を覚えただけでレベルが上がってる。

まぁ、それは良い。

ただね? シロがレベル1上がるとHPが500も増えるのに、俺は1って?!

運動はトレーニングルームでしてるよ?! モンスターと戦えってか?!


それから、冒険者ギルドのランクが出た。

どうやらEEで登録されたみたいだ。

これも別に不満は無い。力も見せてないし実績も無いのだから。

問題は! その下! 神の評価が増えてる!!

クレーマーだと?! 文句を言ってやろうか!!

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