第21話 問題点披露
俺の中二病全開の説明にギルドのメンバーは何故か納得した。
どうやら結界の凄さがヤバい物を封印していると悟ったらしい。
すみません、俺の命の為だけなんですよ。
ま、まあ、出なくても良いって事になったから良いか。
それにもし王様とかが俺を出せってなったとしても、ギルドが助けてくれるかもしれないし。
「ではこちらが、ギルドの会計の書類となります。
とりあえず去年の分を持って来たのですが、大丈夫ですか……?」
おおっ! 量が多い!
いや、違うな。紙なんだけど、1枚の厚みが違う。
日本で使ってるようなピラピラの厚みじゃなく、1mmくらいある。
枚数自体は少ないな。そこにビッシリと書き込まれてるけど。
そして……予想通り、読めない。
どれが字でどれが数字なのやら。
うん、神様案件だな。電話しよう。
「……多分大丈夫です。
後日、シロから連絡が行くと思います」
「判りました。よろしくお願いします」
大量の書類を残し、ギルドメンバーは帰って行った。
シロは街までの護衛としてついて行かせた。
さ、電話だ。
「1週間も立たずに電話ですか?!」
「そりゃそうだろ。実際に行ってみないと判らない不具合とかあるだろ?
2週間はクーリングオフが出来るはずだ」
「それは日本の法律でしょ?!」
「まぁまぁ、とにかく話を聞いてくれよ」
「う、まぁ、聞きますけど……」
「まず最初は……」
「はいストップ! 何個言うつもりですか?!」
「気づいた事全部だよ。
最初は言語ね。会話は出来るようになってたけど、文字が読めないし、おそらく書けない」
「シロさんに持たせてるから良い、みたいな感じだったじゃないですか」
「不便だって事に気づいた」
「日本のラノベでは勉強して覚えてますけど?」
「神がラノベで例えるな!
だいたいあれは転生だろ。幼少期から勉強すればそりゃ覚えるだろうよ。
でも俺は大人だぞ。仕事もあるのに無理!」
「は、はぁ……」
「なんとかしてくれ。で、次にだな……」
「えっ?! 決定事項?!」
「次はゴミ問題だ」
「え~と…………ちなみに全部でいくつあります?」
「文字問題とゴミ問題、合わせて6個かな?」
「…………とりあえず、全部先に聞きます」
「判った」
「さっきも言ったように、まず文字問題な。
それからゴミ問題。捨てるために日本に戻って良いのか?
それと、ステータスにある、神の評価って何だ?!
後、遠くと連絡を取る方法は何か無いのか? ギルドと連絡したい。
重要なのは、結界の説明が無い事。
最後に、魔素の減らし方。シロがまだ1度も放出してない。
とりあえず以上だ」
「……そ、そうですか。
では順番にお答えします。
文字について。今から貴方に入れるのは無理なので、PCに翻訳ソフトを入れます。
ゴミについて。シロさんのアイテムボックスにゴミ袋に入れてから入れて下さい。削除します。
ステータスにある神の評価は、他の人には見えません。それと評価が多い程、ステータスに良い影響があります。
遠くと連絡を取る方法ですが、魔法で出来ます。
結界の説明が無いとの事ですが、別に危険は無いので必要無いですよね? 研究してみては?
魔素の減らし方ですが……えっ?! 減らしてないの?! マジで?!
ちょっと!! 送った意味無いじゃないですか!! 早く使って下さい!!」
「だから方法は?」
「シロさんが魔法を使うだけですよ!」
「どうやって覚えるんだ?」
「もう全部知ってますよ!!」
「でも判らないみたいだぞ?」
「…………あっ! 人間じゃないからか!」
「どういう事?」
「ほら、人間なら今までに魔法を使うみたいにして遊んだ事ありますよね。
後、マンガやアニメ、ゲームにラノベなどで主人公が使ったり。
だから自然に使うだろうな~と思ってました」
よくある『イメージで……』ってやつか?
で、異世界人だから現代の知識で凄いのを発動させるっての。
後はピンチになると発動させるとか。ご都合主ぎゲフンゲフン便利なやつね。
「判った。シロに勉強させるよ。
で、神の評価だけど……もっとマシなの書け!!」
「しょ、しょうがないですよ! 私が思ったのがそのまま反映されるんですから!
ちなみに、シロさんの鑑定だけは、他人の『神の評価』を見る事が出来ますよ」
「ふ~ん。それよりも俺の評価だよ!」
「ああっ、誤魔化せなかった!」
この後は話し合いにならなかったので、割愛。
一応、全部の解決方法は知ることが出来た。
まずはシロに魔法の勉強をさせる事から始めよう。
あれ? 俺も一応MPがあるから覚えれば可能なのか?
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