第4話

「今日は放課後も居れる?」

5時間目の数学の教科書を机の上に出していた所に、突然声を掛けられた。

顔を上げてみると、悠真が立っている。

「ゴメンね。この授業終わってすぐ行かないといけないの」

「そっか…… 話があったんだけどまた今度でいいか」

望奈はドキっとした。

話って何だろう。

「ゴメンね」

「いいや」

悠真はそのまま自分の席に着いてしまった。

望奈は結局、授業内容なんて頭に入っていなかった。

話の内容が気になって……

そして鞄を抱えて、正門の前に行くと一台の車が待機していた。

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