第14話
父は文具メーカーの中間管理職。母はパート。姉は花屋で働いている。
家は普通の一戸建て。
飼っている芝犬の名前はダン。
私はただの大学生。
暖は超人気俳優……
何もかもが違いすぎる。
何処にも接点はないのに、私と彼は出会ってしまった。
劇団あすかのすぐ側にあるファミリーレストランで私は高校生の時にバイトしていた。
彼は毎日9時過ぎにやって来ては、チキンカレーや、グラタンや、ハンバーグプレートなんかを注文していた。
ウエイトレス達は挙って彼の注文を取りに行った……
「悪いけど、これ変えてくれる?俺、グラタンと言ったんだけど。これドリアが来てるから」
これが暖と双葉の初めての会話だった。
「キャーキャー言うのは勝手だけど、ちゃんと聞いて」
暖は機嫌が悪かった。
「申し訳ありませんでした!」
双葉は90度に頭を下げて謝った。
「あの。今日は申し訳ありませんでした。これに懲りずにまた来て下さい」
レジで会計をする時、双葉は暖に再度謝った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます