第11話

暖主演のドラマがクランクアップを迎えた。スタッフから花束を貰って、暖がマネージャーの佐倉と共に現場を後にしようとした時である。

「吹石さん、お疲れ様です。この後はお仕事ですか?」

はるかが暖に声を掛けて来た。

ヒロイン役のはるかも手に花束を持っている。

「いいえ。今日はもう終わりですが」

「少し…… お話があるんですが」

「そういえば喉乾きましたね。喫茶店にでも行きましょうか」

暖は柔らかい笑顔を見せると、佐倉の方に歩いて行った。

佐倉は花束を持ったまま、帰って行った。

暖は再びはるかの所へ戻って来ると、口を開いた。

「この近くに美味しいコーヒーの店があるので其処へ行きましょうか」

こうして、暖とはるかはタクシーで、その喫茶店へと向かったのである。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る