新人賞作品は、『今』ではなく『将来』の市場の『面白さ』を志向するべきなんじゃないかという話

第31回電撃小説大賞の最終結果発表されましたね。カクヨムからも受賞者がお二方出たみたいで、おめでとうございます。


僕こと夜行虫は、今年の電撃小説大賞は安定の一次落ちでしたので低みの見物しておりました。


なんていうか、長いこと限界投稿者やってますと、明らかに相性のいい賞と、これまた明らかに相性の悪い賞ってあって、電撃さんはどちらかというと悪い方。四作まとめてぶち込んで、見事に全部一次落ちした日は、さすがに枕を血の涙で濡らしたものです。今に見てやがれ。


しかし、前々回くらいから、電撃大賞にカクヨムからも応募できるようになって、新人賞も随分便利になりましたよね。WEB公開しつつ応募できるとか、なんていうか、WEBと新人賞のいいとこ取り、ハイブリッドな感じが致しますです。


ところで、たまに僕も自問自答することがあるんですが、


『WEBをやるべきか、新人賞をやるべきか』


は、ラノベ系創作をやる上で結構重要な問題なんですよね。


同じ小説系創作とは言え、初めから書籍作品を目指して書くのと、WEBでの支持を得られるように書くのは、同じ小説とはいえ、テニスはテニスでも硬式テニスとソフトテニスくらい違うと思うんですよね。コートは同じでも、ボールもラケットもポイントの数え方すら違うねん。


もちろん、どちらもエンタメなので、前回までに書いたような、基本的な『面白さ』を志向するのは同じなんですが、紙幅(分量)が大まかに決まってる書籍と、半永久的に書けるけど、一回一回の細かいタームで惹きつけるものを作らなければならないWEBは、方法論のところでも結構変わってきます。


いずれまたその辺りの話もできればと思いますが、個人的に一番違うよなと思うのは、『執筆と発表のタイムラグ』です。


WEBは、発表した瞬間にランキングという市場に評価されていきますが、新人賞ラノベは違います。


投稿して、半年かけて審査、受賞後も1年近い時間をかけて改稿し、ようやく書籍という形で市場に評価されることになる。


この移り変わりの早い時代にあって、そのタイムラグは致命的です。


だからこそ新人賞作品は、『今』の市場ではなく、『将来』の市場を開拓するような『面白さ』を志向すべきだし、そういう作品をこそ、レーベル側も求めているんじゃないかと、僕は思っています。


そ、そうですよね……???(震え

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