八八艦隊の目次
まず長門型戦艦に関しては史実そのままのため省略させていただきたい。
【主力戦艦と巡洋戦艦】
主力戦艦は長門型を筆頭にする。
主に敵戦艦と真正面から殴り合うことを想定した。高い火力と分厚い装甲を重視した代償に速力は妥協する。しかし、各艦の高速化の流れに逆らうことはできなかった。空母機動部隊の随伴も追加されると速力向上は喫緊の課題と変わる。長門型と加賀型は主機関を新型に丸ごと換装する大工事を経て最速30ノットを発揮した。紀伊型は建造中に主機関変更を挟んでいる。特に大きな工事を挟むことなく小幅な改装に収まった。
巡洋戦艦は天城型を筆頭にするが金剛型戦艦を脳裏に浮かべると分かり易い。
主力戦艦が敵戦艦と撃ち合っている間に側方ないし後方に回り込んだ。巡洋戦艦らしい快速性を活かした機動戦を担うため、装甲面は対14インチ砲の防御に留めて重量を抑えているが、砲火力は主力戦艦と同等を確保している。天城型戦艦は金剛型の拡大発展版と理解できた。一方の筑波型戦艦は砲火力と軽量化を両立するため特異を極める。
最終的に主力戦艦と巡洋戦艦の区別は曖昧と化した。
両種別の速力差も埋まったことで自然と便宜的な名称と変わる。
【加賀型戦艦】
長門型戦艦の弱点を埋めて長所を伸ばすような改良版である。前大戦の教訓をふんだんに取り入れた。防御力を重点的に伸ばすよう長門型の集中防御方式を承継している。装甲は形状に工夫を凝らして装甲厚はそのままに傾斜を与えることで数値以上の防御力を得た。試験的にバルジを装着するなど水雷防御も高めている。日本戦艦の防御を固めた殊勲艦と評した。長門型を拡大した格好より改長門型と言われることが多い。
排水量:約4万トン
主機関:艦本式タービン
出力:最大13万馬力
最速:30ノット
乗員:約1350名
兵装:45口径41cm連装砲5基10門(前部2基・後部3基)
40口径12.7cm連装高角砲9基18門
高角機銃多数
同型艦は『加賀』と『土佐』である。
加賀は呉海軍工廠で土佐は横須賀海軍工廠で建造された。
【紀伊型戦艦】
加賀型戦艦と天城型巡洋戦艦を足して二で割っている。最初から30ノットを得るために軽量化を志向した。加賀型で膨張した船体を絞るために三連装砲を採用している。41cm砲の数は9門に微減したが高速性の確保した上に棚から牡丹餅で高角砲と高角機銃の新設又は増設の余裕を残すことに成功した。総合性能が優秀なため空母護衛任務に就くことが多く、敵戦艦ではなく敵航空機と戦闘する機会が大半を占め、被害担当艦という不名誉なあだ名を頂戴する。
排水量:約4万3000トン
主機関:艦本式タービン
出力:最大13万馬力
最速:30ノット
乗員:約1300名
兵装:45口径41cm三連装砲3基9門(前部2基・後部1基)
60口径10cm(連装/単装)高角砲21門
高角機銃多数
同型艦は『紀伊』『尾張』『近江』『美濃』である。
紀伊は三菱長崎造船所、尾張は佐世保海軍工廠、近江は大神海軍工廠、美濃は舞鶴海軍工廠で建造された。
【天城型巡洋戦艦】
金剛型戦艦を基に火力増強を目指したが、長門型に匹敵する砲火力を求めており、高速性確保に防御面は妥協した。しかし、加賀型同様に傾斜した形状の装甲やバルジの追加が行われている。数値には出ない堅牢性を発揮した。33ノットの快速を活かして海上の機動戦を担うが、空母機動部隊の護衛艦に丁度良いことより、金剛型姉妹と組むことが多かった。
排水量:約4万トン
主機関:艦本式タービン
出力:最大13万馬力
最速:33ノット
乗員:約1400名
兵装:45口径41cm連装砲5基10門
40口径連装高角砲10基20門
高角機銃多数
同型艦は『天城』『加賀』『高雄』『愛宕』である。
天城は呉海軍工廠、加賀は横須賀海軍工廠、高雄は台湾海軍工廠、愛宕はトラック海軍工廠で建造された。
【筑波型巡洋戦艦】
従来型から脱却して完全に新規に設計されたが、実際は16インチ砲を搭載する新鋭戦艦の研究を目的にしており、随所に新機軸を詰め込んでいる。紀伊型の三連装砲が一定の成功を収めたことより、火力と軽量化を両立させる試みの終着点という、41cm四連装砲を大々的に採用した。主砲の前部集中配置式も加えることで欧米海軍に衝撃を与える。まさに究極的な巡洋戦艦と誕生した。
排水量:約4万3000トン
主機関:艦本式タービン
出力:最大13万馬力
最速:33ノット
乗員:約1250名
兵装:45口径41cm四連装砲3基12門(前部集中配置)
60口径10cm(連装・単装)高角砲33門
高角機銃
航空:水上機6機
同型艦は『筑波』『生駒』『鞍馬』『伊吹』である。
筑波は三菱長崎造船所、生駒は佐世保海軍工廠、鞍馬は天神第一船渠、伊吹は天神第二船渠で建造された。
【おまけ】
=超大型浮き船渠『天神』=
八八艦隊に限らない大艦隊の整備に移動式の浮き船渠として『天神』が製造される。日本本土だけでは建造も修理も改装も間に合わない。台湾やトラック泊地を整備すると雖も限界が存在した。日本海軍は発想の転換として海上にドッグを設けるために浮きドックを製造する。天神は一番から四番まで製造されると各自が連結することで一大移動基地を為した。どれも新鋭戦艦を収容できる程の大きさを有しする。一定程度の自走能力を有するが、原則として、タグボートなどに牽引されて太平洋を移動した。自前の工作能力では抱えきれない場合は艦隊型工作艦の手を借りる。
チート日本の大東亜戦争記録 竹本田重郎 @neohebi
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