第19話 無口ちゃん達と何かしたい!
【今回の視点は雪乃でお送りします】
今日、お昼休みに紅葉先輩から
「無口ちゃん無しで来れない!?」と言われたので
屋上に行くと、お姉ちゃん以外は皆揃っていた
凪ちゃんや流ちゃんもいる
いつの間に仲良く……
「あ、揃ったね!じゃあ第1回、ゴールデンウィークに無口ちゃんをどう誘ったら来てくれるか会議〜!!!」
なにそれ……と思ってると
「んどくさ……」と一色先輩が漏らす
「そういや、愛華先輩は何してん?」
「二先生に頼んで雑務に追わせてるみたいです」
「ほえー、というか、無理やり頼み込めば受理してくれそうやけどなぁ」
凪ちゃんと流ちゃんの会話を
どこから持ってきたのか分からないホワイトボードを叩いて黙らせる
「甘い!甘いよ2人とも!無口ちゃんは大人数が大の苦手!何回あたしが一緒に帰ろ!って言って断られてるか……」
「それお前に対してめんどいって思われてるだけだろ」
「違うもん!!!」
紅葉先輩がぷく顔になってると
麗奈先輩が手を上げる
「あの、1ついいかな?ゴールデンウィークは何をするつもりなんだ?」
「せっかくの五連休ですし、旅行とかいいですよね!」
「申し訳ないが私は風紀委員、忍は部活があるから全て参加できると言えんな」
「そんなぁ!」
「つーか、五連休全部お前に付き合えるかよ」
「さっきから酷いよ一色ちゃん!せっかく友達になったし思い出作りたいじゃん!?」
「興味ねぇ」
一色先輩はずっと乗り気じゃない
何か用事でもあるのかな……?
雪乃も出来ればお姉ちゃんと、そして皆と思い出作りたい
病弱のせいで、外にあまりいけなかったし
お姉ちゃんも雪乃の看病をよくしてくれて
外どころじゃなかったはず
すると忍先輩が「それだったらさ」と手を上げる
「良かったら私の家でお泊まり会をしない?」
「忍先輩家?」
「それはいいかもな、忍の家はかなり広くてな。ちょっとした豪邸なんだ」
「そーなんですか!?お嬢様じゃないですか!?」
「そ、そんなレベルじゃないんだけどね。お泊まり会とか夢だったしちょうどいいかなって」
「じゃーそうしましょ!!」
「うちは行かねぇぞ」
「無口ちゃんの裸とか笑顔とか見たくないの!?」
「はぁ!?誰が見るかよ!!!」
「私は昨日見た!!!綺麗だった!!!!」
「潔すぎるだろ!そんなんでつられるか!」
「紅葉先輩、お姉ちゃんの裸見たの……?」
「あ、違うの雪乃ちゃん!不可抗力っていうか無口ちゃんの恥じらい無さすぎたっていうかぁ!」
雪乃が頬に殺っていう字が浮かぶくらい殺気を出してると
「わちゃわちゃして楽しいな」と麗奈先輩が思わず笑ってしまう
確かに、こんなに大人数で喋ることなんてなかったから
凄く楽しい
「なあ九十九さん。これだけ楽しいんだ。少しは付き合ってくれてもいいだろ?」
「……仕方ねぇな」
「問題は解決したけど。肝心の愛華先輩はどうするんです?」
「あ、それなら、雪乃、いい考えがある」
雪乃は皆に作戦を伝える
皆、そんな上手く成功するか?という顔だったけど
お姉ちゃんの事を人一倍理解してる雪乃の作戦だ
失敗なんてない……!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます